柴谷 染さん主催の自主企画「楽器を奏でるシーンのある物語<本棚>」に、完結済みの『ネコ・まこ・ロンド』で参加させていただくことにしました。よろしくお願いします。
私自身は、音楽は、能力的には完全にダメで、リズムは取れないし、下手すると音の高低も聴き分けられない。楽器もどれも下手です。もう小学校の最初のハーモニカの練習から居残り常習者でしたし、リコーダーでもそうだったし、ギターも身につけようとしたんですが下手なままだし……。
でも、たぶん、それだけに、音楽についても、音楽を演奏するひとにもあこがれています。
そんなことで、音楽を演奏する少女たちと、かつて少女だった演奏家たちの物語を書きました。
なお、第10話で「音の高さを決めるのは体積」みたいな話がありますが、あんまり正確じゃないと思います。弦楽器や管楽器では基本的に長さですね。弦楽器のばあい、弦の断面積が大きくなると同じ長さでも音が低くなる、ということで。
ま、この場面では、音楽を習っている生徒と、「波はエネルギーを担う」ということが言いたい物理の先生とでこういう話をしている、ということでお許しいただければ、と。