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核融合炉の名目管理条項

核融合炉が実現不可能であるというのは「今現在の技術では実現不可能であるが研究が進めばそのエネルギーについて取り出すことのできる目算がある」という意味での不可能性ではなく、技術的達成目標に関する理念的研究意義としての不可能性である。それは「初めから観測不可能な位置にある電磁化されたエネルギーを観測不可能な反応炉からなぜか閉じ込められたまま導出される達成されたエネルギーとして放出できるかもしれない」という研究であり、核融合の神話的な太陽信仰と同じ位格にある。それゆえ、それは科学技術の名を冠した神話研究の整合性を保つための名目管理であり放射能汚染を含まないクリーンなエネルギーという宣伝や二酸化炭素排出削減に取り組める将来性のあるエネルギーだとかはただつじつま合わせのためだけに主張される投資企画であり、その実質は技術的課題を将来に先送りするための口実を現実の汚染の中和や注入される放射性物質のイオン化の結合関係などを無視して単純な理念的調和から持ち込まれた条項的説明にほかならない。これはフィクションのエネルギー観念ときわめて親和的であり、その想像力の観念とよくマッチするからこそ埋め込まれている基準で、フィクションのエネルギーの説明とは特定の熱源反応からその制御や摩擦などの分散を無視した純粋な利用可能性としての循環性だからだ。核融合炉はこの説明と完全に同じであり、この説明が重複して別の理論体系で説明される科学的分割法則はいかなる意味でも存在しない。

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