精霊器接続式（Spiritus-Link System）
古代精霊族文明が築いた高度な技術体系であり、精霊の力や自然現象を術者が制御する手法。精霊器を媒介として、術者の精神力と自然のエネルギーを共鳴させ、限定された領域「場裏」を生成し、その中で現象を具現化する。この技術は失われたものであり、現代での再現は極めて困難とされる。
主要要素
精霊器（Spiritus Artifact）
定義: 精霊子を蓄積・活性化させ、術者の脳内に存在する主要媒体。
特性:
術者の大脳辺縁系の一部が変異し、精霊器として機能。
精霊子を貯蔵し、術の発動を補助。
術者の感情や精神状態に敏感に反応し、それに応じた結果を引き出す。
リスク: 精霊器が暴走すると、術者の精神崩壊を招く可能性がある。
精霊子（Elementa）
定義: 精霊器に蓄えられる微細なエネルギー粒子で、術の発動の核心。
特性:
精霊子の活性化により、術や現象の発動が可能。
精霊子の質が高いほど術の威力が増すが、制御困難なリスクも増大。
術者の精神状態や環境要因に大きく左右される。
擬似精霊体（Artificial Spirit Form）
定義: 精霊子を一定量以上集積することで形成される、意思を持つ存在。
特性:
術者の精神を反映した人格や意思を持つ。
術の媒介として、現象の具現化を補助。
擬似精霊体と術者の対話や交渉が必要。
リスク: 擬似精霊体が暴走すると制御不能になり、「場裏」の形成が不安定化する。
幻律（Phantasmal Code）
定義: 精霊器を起動するための符号や呪文体系。
特性:
古代文明の高度な暗号体系で構成。
精霊器に直接入力され、術者の精神力と共鳴して術を発動。
ミツルは【デルワーズの因子】を利用し、簡易的に起動可能。
現象とリスク
場裏（Jyouri）
定義: 精霊子と擬似精霊体を通じて形成される限定領域。
特性:
術者の精神と精霊子の力が共鳴して構築される空間。
領域内で術者の思考やイメージに基づく現象が具現化される。
自然の元素（炎、水、風、土など）を操作する基本術から、複雑な現象の発現まで対応可能。
術者の能力に応じて「場裏」の規模や精度が決定。
応用例:
攻撃術: 火炎の槍や氷の嵐を形成。
防御術: 強固な障壁を生成し、外界の干渉を遮断。
環境操作: 温度変化や風向制御で戦況を有利に展開。
制約: 術者の精神状態や精霊子の操作技術に依存し、維持には高い集中力が求められる。
精霊の残響（Echo of the Spirits）
定義: 精霊器の使用時に生じる、精霊の意識や感情が術者の精神に干渉する現象。
特性:
精霊の「声」や「感情」が術者に影響を及ぼす。
強い残響が発生すると、術者の人格や精神が崩壊するリスクあり。
共鳴律動（Resonance Rhythm）
定義: 精霊器と術者の間で起きる共鳴現象。
特性:
律動が強いほど、術の精度と威力が向上。
過剰な共鳴は精神や肉体に多大な負荷をもたらす。
魂律崩壊（Soul Shatter）
定義: 精霊器接続式の過剰使用や制御失敗による精神崩壊現象。
リスク:
精霊子が暴走し、術者の意識が消滅。
人格や記憶の喪失が避けられない場合もある。
精霊子に「飲み込まれる」と回復不能となる。
ミツルと精霊器接続式
ミツルは【デルワーズの因子】を持つことで、通常の術者を超えた適応力を発揮するが、それに伴う負荷やリスクも非常に大きい。彼女の特徴的な能力には以下が挙げられる：
擬似精霊体との交渉:
擬似精霊体を即座に形成し、効率的な交渉で協力を得る。
術者としての精神的負担を最小限に抑える。
場裏の形成:
高度な共鳴律動を利用し、複数の精霊子を組み合わせた複雑な現象を実現。
防御と攻撃の両面において柔軟性を発揮。
精神的葛藤:
精霊の残響による人格干渉に耐えつつ、自我を保つ精神力。
精霊子の暴走を抑え込む過酷な負荷。