• 詩・童話・その他

短文小説の話

駅から家までの10分弱の道のりで、私の物語は息をする。

学校から帰るまでの少しの時間。
人気も街灯もない田舎道で、私は言葉を綴る。

一瞬だけ生まれ、儚く消えゆく、シャボン玉のような物語。

大抵は紡いだ矢先に忘れてしまう。

そんな忘れ去られた物語を、一つ、一つと掬い上げる。

割れないように。壊さないように。

星だけが綺麗な田舎道で、私は息をする。

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