• 詩・童話・その他

いつも通りの話

人の感情に敏感というか、
は人の言葉や行動を過剰に受け止めてしまう癖がある。

「いつも通り」がないと途端に不安になる。
いつもと違う反応やいつもより少しトーンの低い声。
少しの沈黙や何気ない暴言。悪気のないからかい。
そんなものをぶつけられると例え自分が原因でなくても、
過剰に不安になるのだ。

何か気に障ることがあったんじゃないか、
今言うべき発言ではなかったんじゃないか、
もっと上手い返しがあったんじゃないか、
本当は、嫌なんじゃないか。迷惑なんじゃないか。
いつもそんな反省の繰り返して、
友人や家族……大切な人が、途端に怖くなる。
最低で、愚かだと。自分でも思う。

原因を聞ける勇気もなければ、
「気にしない」ができるほどできた人間でもない。
自分でも面倒くさいなと、思う。
気にしてないように振舞って、
ぐるぐると渦巻く感情に振り回されて。
どんどん自分が嫌いになって、
でもそんなことに意味はないとまたぐるぐるして。
逃げるように本を読んだり刺繍をしたり。

次会った時に「いつも通り」があるようにと願いながら。
一緒に居たいと怖いに、苛まれながら。
また今日も、誰かと一緒にいることを選択している。

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