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感性の話

昨日辺りに送られてきた、クラスメイトからの優しいお話のお福分け。
その姿を見て、ああ、私と違うところにいるんだなぁと。
きっとこの人は、優しく傷付きやすい人なんだなぁと。
そう感じる。

私は、狂った作品が好きだ。
例えるなら、夢野久作のような。
あんなトチ狂った、狂気に惹かれる。
ホラーもミステリーも嫌いだ。
でも、純愛よりかは少しズレた愛の形の方が好きなのだ。
先ほど投稿した『ただそれだけの話』に綴った「生首に、口づけを交わす妖艶な美女」。あれはサロメのことを言っている。
愛おしい人が、自分のことを見てくれないから、自分のことを好きになってくれないから、自分の舞の褒美としてヨカナーンの生首を義父に頼み、愛しい人に口付けをした、サロメ。
私は、そんな彼女を美しいと思ってしまう。
そんな恋をしたいわけじゃあない。
そこそこの平穏の中で、私自身は過ごしたい。
でも、いや、だからこそ。
そんな狂った世界が鮮やかに彩られた舞台に見える。
そんな舞台を見るたび、私はゾクゾクとする。
怖い。奇妙。悍ましい。恐ろしい。
そんな感情の渦の中、目が離せないでいる。

純愛が嫌いなわけじゃない。
ただ私が信じていないだけだ。
狂ってもいない、ただただ平穏の中で芽生える、
無償の愛を。永遠の想いを。かけがえのない宝を。

バットエンドは好きじゃない。
けれど私は、サロメの最後がバットエンドだとは思わない。

私は、そんな奴だ。

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