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【第五章開始】第五章「辺境の虜囚」第一話「復讐」を掲載しました【魔導士物語】

すっ、すみません! 近況ノートの更新をすっぽり忘れてましたw (^^;
気を取り直して……

そんなわけで、新章開始です。
いきなり帝国司令部から始まりましたが、これは次回の途中までで、すぐに舞台は王国に戻ります。
時系列では、前章にそのまま続く感じになります。

マグス大佐は第三章にも登場しましたが、本章ではもっと出演場面が増える予定です。
前回の登場から一年余が経過していて、彼女とその副官たちは、変わりなく忙しい日々を過ごしています。
ただし、ユリアンは少尉から中尉に昇進し、エッカルトと同じ階級になりました。

かつて大佐の副官を務めていた、イアコフとイムラエルは、それぞれが佐官に昇進しています。
イアコフの方が大佐になっているのは、彼が政治的な動きに長けているせいです。
イムラエルは実直な性格で、あまりその方面が得意でないので、一歩出遅れています。
とはいえ、二人とも他の魔導士に比べれば、圧倒的に出世が早いのですよ。
魔導士としての実力が桁違いなのと、マグス大佐という英雄の副官を長く務めたという実績は、軍内部では大きな影響を及ぼします。

いつも一緒の二人でしたが、さすがに佐官になるとそうもいかず、現在ではそれぞれに自分の大隊を率い、西部戦線全域で暴れまわっています。
ケルトニア軍からは、「金色の悪魔」「赤毛の悪魔」と呼ばれる、いわゆる〝ネームド〟になっています。

イムラエルは攻撃魔法が得意なので、かつてのマグス大佐のような使われ方をしています。
一方のイアコフは、補助系魔法が得意なのですが、それよりも作戦上の知略・謀略に優れています。
そのため、参謀本部入りを勧誘されているのですが、彼はそれを固辞してきました。

それは、イアコフが復讐の機会を絶えず窺っていたためです。
イアコフはクラウス中将の動きを常に監視していました。
中将は将官に昇進して司令部入りをしていたので、帝都での暗殺は困難でした。
エーデルシュタイン侯爵家は、表面では恭順の意を表していますが、誰もが認める反皇帝派の大物貴族です。
そのため、暗殺・誘拐への備えを怠らず、なかなか復讐の機会は訪れませんでした。

そんな中将ですが、年に一度程度は、現地視察を命じられます。
用心を怠らない敵を、イアコフがどんな知略を駆使して襲撃するのか……。
この辺りの物語は、外伝として詳しく書く計画もあったのですが、果たして実現するでしょうか?

そんなわけで、次回はちょっとだけ帝国編、残りは前章のエピローグ的な話になります。
どうかお楽しみに!

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