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【魔導士物語】第三十五話「盗賊団」を更新しました

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そんなわけで、第三十五話です。

ジルドとイザベラ、二人の大物が倒されたことで、ベラスケスのオーク吸血鬼化計画は頓挫しました。
ただし絶対とは言えませんので、アデリナはそれを確実にするためにも、帝国に戻ることを決断します。
エイナとイザベラは、別れ際に短い言葉を交わしていますが、その内容は明らかにされません。

盗賊団に関しては「瓢箪から駒」という奴で、お気の毒なことです。
ユニがシルヴィアをからかうために、「死体が○○していることがある」と言っています。
死体は血を吸われて干からびていたので、腐敗の進行が遅くなっていましたが、もう死後五、六日経っています。

実際、縊死(首吊り)死体だと、そういう現象がよく見られるそうですが、それだけ日数が経っていると萎びていると思います。
そもそも、あれは血流の集中によって起きる現象ですから、血を吸われた死体では起こり得ません。
完全にユニの冗談なのですが、シルヴィアがしっかり喰いついていたのがw

それと、最後にオークたちの宴会料理の話が出てきます。
オークたちは低レベルの文明を持っているので、料理もします。
ただ、彼らには生食文化が色濃く残っており、料理技術はあまり発達していません。

基本的には肉を直火で焼く、土器で煮る(あるいは蒸す)という料理が基本です。
問題は、塩以外に原則として調味料がないということです。
(一応、甘味としてのハチミツ、酸味としての柑橘類の果汁はあるが、滅多に使われない)

しかも、塩は彼らにとってきわめて貴重なものなので、オーク料理は薄い塩味だけというのが基本です。
そのため人間が食べると、単調な味付けですぐに飽きてしまいます。

ちなみに、オークたちは塩を南部密林のダウワース王から輸入しています。
南部密林のオークたちは、定期的に東沿岸まで遠征隊を派遣し、海で製塩をして塩を確保しているのです。

さて、長かった本章も、次回で最終回です。今回に続く後日談みたいな内容ですから、気楽に付き合ってください。
そして、新たな章では、エイナはシルヴィアとは別の意外な人物と組んで冒険をすることになります。どうかお楽しみに!

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