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【魔導士物語】第五十五話「恢復(かいふく)」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818023212111761545

そんなわけで、第五十五話です。

タイトルを「回復」ではなく「恢復」にしたのは、字面がカッコいいという、極めて厨二的な発想ですw

エルフの治癒魔法は万能ではなく、肉体的な損傷を治すという、いわば外科的な治療が得意です。
帝国軍の魔導士も、止血や麻酔といった初歩的な治癒魔法を使える者が普通にいます。
エルフは人間に対し、攻撃魔法につながる技術の伝達に慎重でしたが、治癒魔法に関しては積極的に教えていたためです。

帝国軍に魔導士が組み込まれたことによって、戦場での負傷者救命率が跳ね上がったことは、意外に知られていません。
ただし現場の兵士にとっては、攻防での活躍以上に、この治癒魔法のお世話になるので、初期のころから魔導士は本当に信頼され、大切にされていました。

ただし、治癒魔法はいわゆる内科的な治療は不得手で、魔導士は疾病への対処が基本的にできません(例外的に、解熱・鎮痛は可能です)。
エルフの場合は、内科的な治療もできますが、外科治療よりも難しいことには変わりありません。

本文中でネクタリウスが、自分の姪(アッシュのこと)の名を〝万能の治癒者〟と言っていましたが、これは〝龍の灰〟の意訳です。
龍は自分の死期を覚ると、自らの炎で身体を焼くという伝説があります。
この時に得られる龍の灰は、あらゆる病気や怪我を治す、万能薬だと信じられている(真偽は不明)ことに由来します。

エルフの真名(まな)は、そのエルフの能力や身体的な特徴に影響するので、アッシュは治癒魔法のスペシャリストとして知られています。

さて、今回の終盤では、作者の性癖が暴走するという、悪い癖が出ていますねw
自分で読み返しても「楽しそうに書いているなぁ~」と呆れるくらいです。
ただ、真面目な話をすると、私は現在進行形で介護に携わっており、日常的に下(しも)の世話に直面していますから、興味本位で書いているわけでないのですよ……と言い訳しておきます。

さて、なかなか話が進みませんが、次回はサシャのファイアボールの秘密が明かされる予定です。どうかお楽しみに!

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