https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330669117737803そんなわけで、第四十八話です。
採掘工房は、文字どおり金属や宝石を含む鉱石を採掘する職人集団です。
そう言うと単純な労働者かと誤解されますが、採掘に至るまでは、鉱脈の探索、坑道の掘削、落盤を防ぐための安全管理、換気システムの構築など、さまざまな技術を要求されます。
数学や物理、そして土木建築の高度な知識が必要なので、優秀な人材でないと務まりません。
ドワーフは生まれつきの性質で、物造りを好みますが、同時に穴掘りも大好きです。
そのため、採掘工房は武器・防具・宝飾の各工房と並ぶ花形部署で、最大の所属人数を誇っています。
ストーリンはその工房長を長年務めるだけあって、若いころから天才と呼ばれていました。
ただ、話好きで話が長い上に、妙にもったいぶるところがあります。
本文中では、ネクタリウスが〝面倒臭い人〟とくさされていますが、ストーリンも結構面倒臭い人ですw
なお、文中に登場する彼の妹は、ちゃんと結婚して三人の子どもを授かりました。今ではもう孫もいます。
気がついている人もいると思いますが、ドワーフ語でエルフ王を意味する「エンデ・ラ・イーリン」は何度も出てきます。
人間の言葉にすると「癒しの手」なのですが、「イーリン」が「癒し」に対応します。
グリンの双子の娘、イーリンとエーリンのうち、イーリンはまさしく「癒し」、すなわち「相手の心を穏やかにする」ような子になって欲しいという、両親の思いが籠った名前なのです。
ちなみに、エーリンの方は「喜び」という意味です。
さて、ストーリンがエイナに教えた「鍵」の内容が気になる所ですが、予告しておきますが〝ネタ〟ですw
それでは、次回をどうぞお楽しみに!