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【魔導士物語】第三十七話「儀式」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330667472841220

そんなわけで、第三十七話です。

ファイアボールは、この時代の魔導士が扱う汎用魔法としては、最も攻撃力が高いとされています。
もちろん、マグス大佐が使う爆裂魔法は誰でも使えるものではないので、特殊な例外です。
この魔法の大きな特徴は、術者の意志で軌道を変えられることと、結界を発生させて目標を炎の中に閉じ込めることです。

一般的な攻撃魔法は結界を伴わないので、ある程度の範囲に効果が及ぶ魔法となります。
範囲が広い分、当然攻撃力は弱まります。
ファイアボールの結界なしバージョンは、ファイアウォールと呼ばれており、文字どおり炎の壁を出現させます。
威力が弱いと言っても、発生する炎は千~三千度もありますので、巻き込まれた人間は即死します。

これが氷結魔法となると、マイナス四~八十度程度なので、即死するということはありません。
ただ、数十秒で行動不能に陥って凍りつきますので、結局死にます。

文中で凍傷を負ったオーレンの描写が出てきますが、作者の体験が反映しています。
皮膚科で液体窒素を使って患部を破壊する治療があるのですが、これを長いこと続けていました。
液体窒素に浸した綿を押しつけるのですが、これが滅茶苦茶痛いのです(当たり前)。
凍傷を起こした部分は最初、水膨れが出来、やがて血豆となります。
まあ、二三日で痛みは引くのですが、治療を受けた日はかなり辛いです。

ドワーフは身体が頑丈で傷の治りも早い上、鍛冶仕事で火を扱う関係から、火傷の治療が進んでおり、よい薬も出来ています。
これに初歩的な治癒魔法を組み合わせると、よほど酷くない限りは一日で回復してしまいます。
火傷も凍傷も、原因が違うだけでほぼ同じ症状なので、オーレンも無茶をするのでしょう。

次回からは魔龍戦が始まります。エイナの作戦は成功するのか?
出番のないシルヴィアとカー君に活躍の機会があるのかw
どうかお楽しみに!

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