https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330664968224254そんなわけで、第二十一話です。
今回は、サブクエスト「バラージの青い石」の説明回です。
ユニは早い段階で、神殿の青い石が〝呪いの宝珠〟だということに気づいていました。
彼女は実際に宝珠を見ていますから、当然と言えば当然ですね。
今さら改めて言うのも恥ずかしいですが、「バラージの青い石」とは、ウルトラマン第七話(1966年8月28日放送)のサブタイトルです。
中東の砂漠に突如現れた、アリジゴクの怪獣アントラー(アント=蟻)は、金属を吸い寄せる磁力光線を操り、強靭な外骨格でウルトラマンのスぺシウム光線すら撥ね返します。
結局、五千年前に滅んだバラージの伝説に従い、科特隊のムラマツ隊長が投げつけた青い石が大爆発し、アントラーを倒すというストーリーでした。
ですから、このサブクエストは全部がウルトラマンへのオマージュとなっています。
同作品では、怪獣を倒すのが必ずしもウルトラマンではなく、人間の知恵と勇気で事件を解決するという話がしばしば出てきます。このあたり、金城氏を中心とした脚本陣の力に、本当に感心させられます。
ですから、本作でも安易に青い石に頼るのではなく、ユニが決死の行動でアリを救出し、ユニとカー君が協力して水蒸気爆発という奇手を用いて敵を倒すという展開にしてみました。
ちなみに、アリジゴクはフグ毒の百三十倍という、凄まじい毒(消化液)を持っています。
ただ、アリジゴクの顎の力は案外弱く、人間の皮膚を突き破ることができないため、人がアリジゴクの毒で死ぬ事故は起こっていないそうです。
そんなわけで、エイナたちは都市国家セレキアを目指して川を下ります。
セレキアはサラーム教圏ではなく、西側先進国という扱いで、リスト王国よりも遥かに都会です。
次回はエイナとシルヴィアの〝おのぼりさん〟ぶりをお楽しみください。
しばらくぶりに本屋に出かけ、羽海野チカ『三月のライオン』17巻、カルロ・ゼン『幼女戦記』13、14巻を刈ってきました(*^-^*)