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【魔導士物語】第十六話「祭壇」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330664186565631

そんなわけで、第十六話です。

書き始めた時は「〇砂」というタイトルだったのですが、そこまで話が進まなかったw
どうしてもユニが出てくると、オオカミたちとの漫才が始まるので、話が冗長になってしまいます。

今回の相方はカー君でしたが、黄色の魔石を取り込んで成長する前は、彼はペットサイズだったので、かなりシルヴィアからは甘やかされていました。
今は大型犬サイズで、可愛さは薄れているのですが、甘やかされるのを当然と思っている節があります。
スパルタなユニの扱いは、(シルヴィアにとって)よい勉強となったと思います。

これまでの本文でも、ユニはオオカミをきつく叱る時、よく「鼻の上を殴る」と描かれていますが、鼻を殴るわけではなく、その上――つまり目と目の間を殴っています(だから眉間と言った方が正確ですが、何となく感じが出ない)。
ここは目の離れている犬類にとっては死角になる場所で、肉体的な痛みもありますが、不意打ちの精神的な驚きを伴うので、酷く嫌がります。

ちょっとおさらいになります。
ユニは二本の「ナガサ」を腰に差しています(一本は左腰、もう一本は背中側)。
ナガサはナイフと鉈(ナタ)の中間のような刃物で、大きな包丁のような形状をしています。
枝を払う鉈の役目、動物を解体するナイフの役目、調理をする包丁の役目をこなすほか、槍の穂先にもなる万能刃物ですね。
槍にできるのは、柄が筒状となったフクロナガサで、この空洞に棒を差し込んで固定して、熊と戦ったりします。

このナガサは東北地方の狩人「又鬼(マタギ)」が使用しているもので、作者は以前に製作者を取材したことがあります。
かなり高価なものですが、間近で見るだけで背筋が寒くなるような迫力がありました。

現在ユニが現在使っているナガサは、ドワーフがユニの持っていたものを見本にして鍛えたもので、刀身にはエルフの呪文が彫りこまれています。
彼女に危害を加える存在が近づくと、青く発光して知らせてくれるという優れモノです。

さて、次回はユニが祭壇から取り出した物の正体が明かされ、彼女たちは男の子の追跡を継続することとなります。
お楽しみに!

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