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【魔導士物語】第三話「口頭命令」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330662064579072

そんなわけで、第三話です。

ニコルが爆裂魔法を使えるということは、かなり上位の機密事項となっています。
当然、ニコルは口外を禁止されており、部下たちも知りません。
ただ、部下たちは自分たちの中隊長が〝ただ者ではない〟ということには気づいており、それが彼らの誇りともなっています。

ニコルが西部戦線に配属されれば、爆裂魔法を使わざるを得ない状況に追い込まれ、すぐに敵味方に知れ渡ってしまいますから、彼が割とのんびりした北部戦線に送られたのは、うなずけるところです。

上層部としては、ニコルの爆裂魔法はマグス大佐に比べて信頼性に欠け、威力、詠唱時間、術後の回復というすべての面で見劣りしています。
ここはじっくり彼を育てて、最も効果的な場面で対ケルトニア戦に投入するつもりだったのでしょう。

北部戦線の即応部隊の間では、ニコルが魔導士であるのに大隊付にならず、実戦部隊の指揮官に任命されていることに対して、さまざまな憶測がなされています。
そうした背景があることから、ミュラー大尉は「村を〇〇せよ」という、上層部の意図を汲んだものと思われます。

前回登場した黒づくめの女の行方も気になりますが、理不尽な命令を申し渡されたニコルの運命が気になるところ。
どうか次回をお楽しみに。

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