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【第四章開幕】第一話「実験場」を掲載しました【魔導士物語】

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そんなわけで、今回から第四章「魔法王の森」の始まりです。

いきなりエイナたちと関係ない人物の話で始まりましたが、これは今までもよく使っていた手です。
ただ少し違うのは、このニコルという若い魔導士の話が数話にわたって続くことです。
この若者は、エイナとも関わりのある重要人物ですので、どうかしばらく我慢してお付き合いください。

国立高度魔法研究所(高魔研)と刀自売(とじめ)様ことサシャ・オブライエンは「幻獣召喚士2」で登場済みです。
サシャは元祖「帝国の魔女」で、国家的な英雄であるとともに、百四十歳まで生きた妖怪のような女性です。
今では一般的になっている火系攻撃魔法・ファイアボールも彼女が開発したもので、当初はサシャの専売特許的な魔法として、戦場で猛威を振るいました。

文中に何度かマグス大佐の名前が出てきますが、「マグス大尉」となっています。
つまりこの話は、現在より相当(二十数年)前の話ということになります。

爆裂魔法に関しては、これまでも「マグス大佐以外にも使い手はいるが、実戦レベルで使用できるのは大佐だけ」と説明されていました。
この、マグス大佐以外の人物の一人がサシャ・オブライエンで、もう一人がニコルだということが明らかになります。

サシャはマグス少尉(当時)が史上初めて爆裂魔法を成功させた後、興味を示して自分でも試してみました。
見事実験は成功したのですが、寄る年波(当時九十代後半)で魔力量が減少していたため、魔力切れを起こしてしまいました。
おそらく全盛期だったら、問題なく使いこなしていたと思われます。

ちなみに、「ニコルが中尉に昇進する」とサシャが断言していますが、これは高位の希少魔法を習得した魔道士官に与えられる特権です。
ニコルは任官して一年未満の新米で、普通なら中尉に昇進するには三~五年くらいかかります。

ニコルも同様の結果に終わりましたが、彼はまだ二十一歳と若く、サシャの言うように鍛え方次第で十分使いこなせるものと思われます。
では、なぜ「実戦レベルで使用できるのは大佐だけ」と言われているのかは、この先明らかとなります。

前回も言いましたが、この第四章はかなり長くなります(断言)。その分、面白いと思いますので、どうかまったりとお付き合いください。

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