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【魔導士物語】第二十九話「オルロック伯」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330659861917597

 そんなわけで、第二十九話です。

 前半は「タケちゃん&カー君 VS 吸血鬼娘」の続きです。
 吸血鬼は、お館様が直接血を分け与えた第一世代ですので、かなり強いです。
 ただ、怪力と敏捷さ、そして驚異的な再生能力を誇るものの、攻撃に使用できる特殊能力はありません。

 この第一世代眷属が、自分の血を分けて吸血鬼化させた第二世代となると、能力がさらに落ちます。
 もちろん並の人間よりはずっと強いのですが、人間でも強者であれば、一対一でどうにか勝てるレベルです。

 なので、神々の一族であるタケミカヅチの方が圧倒的に上です。
 しかもこれにカー君が加勢すると、勝負は目に見えています。
 吸血鬼は比較的ではありますが火に弱いので、カー君の火球攻撃はよく効きます。
 タケちゃんが殴って頭を潰すのに比べ、カー君の炎で焼かれた時の方が、再生に時間がかかっています。

 オルロック伯爵(=お館様)は真祖なので、眷属である吸血鬼娘とは段違いで強いです。
 真祖の吸血鬼としては、「幻獣召喚士」で青い宝珠の力で吸血鬼化した女王ナイラが登場済みです。
 彼女はドワーフが鍛え、エルフが祝福した宝具を装備したアスカによって倒されましたが、本当はそんなレベルではないのです。

 ナイラは宝玉の力で強制的に真祖になった吸血鬼で、いわば生まれたての赤ん坊と同じです。
 吸血鬼としての経験がゼロに等しく、自分が持っている能力を十分に使いこなせていませんでした。
 それに比べ、オルロックはこの世界に出現してからでも四百年、幻獣界で生まれてから数えると、数千年も生きています。
 経験が豊富で、自分の能力を最大限に発揮する術を知っています。

 ガンダムに例えると、第一世代眷属がザクなら、真祖はシャアが乗るサザビーのようなものです。
(第二世代はボールよりも弱い)

 さて、次回はオルロック伯とプリシラたちの対談となる予定です。
 ちなみに、今回の戦いと同じころ、マグス大佐たちはようやく召喚遺跡にたどり着いたところです。
 大佐の動向が気になる所です。どうかお楽しみに。

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