https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330657309737916 そんなわけで、第十二話です。
アフマド族の食事は、夏季は乳とチーズやバターといった乳製品、冬季は肉が主体となります。
肉料理に乾燥させた香草を使いますが、野菜や果物はあまり食べません。
パンや麺類なども食べますが、主食ではありません。彼らは農耕をしないので、小麦粉は帝国からの輸入品で、高くはありませんが、あまり出回っていないのです。
敵対する国同士でも、ある程度の貿易(アフマド族には貨幣がないので、物々交換)があるのは、帝国と王国の関係に似ていますね。
馬乳酒も貴重というほどではありませんが、わりと贅沢品です。
馬は乳を絞るのに適した動物ではなく、仔馬を育てる時期に少しだけ分けてもらうといった感じだからです。
味はヨーグルトっぽいドブロクですねw そのままだと酸味が強くてちょっと飲みにくいので、砂糖や塩を入れて味を調整します。
アルコール度はかなり低いので、酔うために飲む普段の酒は焼酎です(原料の芋は帝国から安く手に入ります)。
本文でも説明していますが、肉は老いてしまった家畜を捌きます。肉の柔らかい若い家畜を潰すのは、祭りか客人があった場合に限ります。
客人に部族の娘を宛がうのも彼らの習慣で、そうした役目を受けるのは、娘にとって名誉とされています。
万一子種を宿した場合には、母子は村全体で養います。
彼らのような百人程度の小集団は、どうしても血が近くなるので、外部から新しい血が入るのは、とても大切なことなのです。
今回はシルヴィアの状況も書くつもりでしたが、あっという間に字数が埋まってしまいました(嬉しそうに夜伽の話をするからだ)。
次回は出てくるともいますので、どうかお楽しみに。
将棋の名人戦は、ついに渡辺名人が一矢報いましたね!
事前のインタビューで、藤井竜王が『将棋の渡辺くん』(名人の奥さまが連載しているマンガ)を「好きで読んでいます」と答えたことが話題になっていましたw