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【魔導士物語】第二十九話「呪術師の最期」を掲載しました

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 そんなわけでラス前の第二十九話です。

 エイナは自分が放った最大魔力による攻撃で、呪術師を倒したのだと思っていましたが、どうやら真実は少し違っていたようです。
 その辺の事情を、シルヴィアの口を借りて語っていくというお話ですね。

 回想という形式にしたのは、客観描写でやると分量が増えてしまい、一話分に収まらなくなるからです。

 シルヴィアは呪術師の防御結界について、いろいろ偉そうに解説していますが、それは全てケネスから教えてもらったことです。
 エイナは専門教育を受けた魔導士ですから、大半のことは承知しています。
 彼女が「シルヴィア、そんなこと私、知ってるわよ」と水を差さなかったのは、性格的なものですが、「読者の理解を助けるためだ」という作者の圧力を感じていたのかもしれませんw

『幻獣召喚士1』の最後でも「呪詛返し」は出てきました。呪術師の暗黒魔術は非常に強力なのですが、それだけにリスクも大きいということですね。
 彼らが修行において、女色や飲酒を断つのは、そんなことも関係しているようです。

 第一話で出てきた逃亡呪術師・サルマーンは、何らかの理由で師匠(力ある呪術師)と対立して出奔したのですが、そんな厳しい修行生活に嫌気が差したからかもしれません。
 師匠の宝物庫から、金になりそうな物を盗み出したのは、逃亡資金を得ることと、幼稚な嫌がらせからです。

 その中でも〝ガトラの秘石〟は、師匠の力を増幅させる、最も貴重な宝物でした。
 どうしてそれを遊女であるサーラに与えたのかは謎ですが、それを持っていると位置を特定されて逃げきれなくなる……と悟ったのかもしれません。

 どうやら魔石は外に微弱な魔力を放出しているため、それを感知する方法があるようです。
 ただ、それはかなり大雑把なもので、例えば「南カシルの浜通り地区にある」と分かっても、「黒船屋にある」とまでは分からないといった感じですね。
 だから呪術師(ナスル)は、船の中にあるとは分かっても、サーラたちの部屋にあるのか、直接彼女が所持しているのかまでは分からず、両方を捜したのですね。

 さてさて、今回の敵である呪術師は滅んでしまったので、後は付け足しに過ぎません。
 次回(第二章最終回)のタイトルが「後日譚」であることが、それを物語っています。エイナたちの事件後の行く末が描かれますので、どうかお楽しみに。
 そして十二日(水)からは、第三章が始まります。
 粗筋は出来ているものの、まだタイトルすら決まっていないのですがw

 庭は水仙が花盛りとなり、かなり華やかになってきました(近所の桜も咲いた)。いつもは大型連休中に満開を迎える芝桜(白)も、すでに花が開いています。
 今年は春が早いですね~。

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