https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330654763145404 そんなわけで第二十四話です。
リスト王国は、一見すると中央集権制のように見えますが、現在のレテイシア女王の代までは、王は実質的な権力に乏しい存在でした。
中央の政治は門閥貴族と大商人に牛耳られていましたし、地方は四帝が強力な権力を持っています。
これは、権力の世襲は不敗を招くのが常なので、王家の永続を願った黒蛇ウエマクが意識的に作り上げた体制です。
ウエマクは「王は象徴であるべき」との考えを持っているようです。
では、世襲の門閥貴族に権力を与えていてもいいのか? ということになりますが、彼らは実質的に大商人の言いなりになっています。
貴族たちはそれぞれの領地である程度の権力を振るっていますが、軍事的な実権は四帝が独占していますし、経済的には商人からの借金で首が回らない状態です。
彼らを操る商人たちは、利益に固執する面はありますが、国の発展が自分たちの商売を潤すことを知っていますので、将来を見通す目と柔軟な思考を持っています。
四帝はそれぞれ国の四分の一を支配する、実質的な国王です。
彼らは二十数年で代替わりすることが運命づけられており、その後継者との血のつながりはありませんから、世襲の弊害はありません。
そして、就任にあたって先代の記憶・知識・経験を引き継ぐため、若くともその施政に不安はありません。
彼らは極めてリベラルな傾向があるのですが、末端の部下までその思想は伝わっていません。
兵たちは人間の悲しさで、同じ国であるのに、お互いに強いライバル意識を持っています。
そのため、縄張り意識がものすごく強く、互いの領分を犯さないというのは絶対の不文律になっています。
なんとなくクライマックスが近づいてきた雰囲気で終わりましたね。どうか次回をお楽しみに。
WBCメキシコ戦は興奮しましたね~! 今日も引き続き決勝を楽しみます(^^;