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【魔導士物語】第二十二話「ヴァンの家」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330654496414019

 そんなわけで第二十二話です。

 シドの副官プリシラは、現在二十八歳です。
 彼女はサーラに対して敵意を持っているようですが、それはシドがこの遊女に関心を示しているためです。
 と言っても、別にプリシラがシドに恋愛感情を抱いていて、嫉妬しているという話ではありません。

 シドはこの時点で二十一歳、プリシラより七歳下なので、魔導院では五年間一緒に過ごした後輩に当たります。
 プリシラは先代の蒼龍帝フロイアに長年仕えていて、新たな主人としてシドを迎えました。
 この時はシドはまだ十八歳で、よく知っている後輩ですし、背が異様に低く見た目は十代前半の少年です。

 プリシラとしては、どうしても年の離れた姉(あるいは母親)のような感覚で、シドを見てしまっています。
「私がちゃんと面倒を見てあげないと!」
と意気込んだ彼女ですが、案に相違してシドは非常に優秀な人物だったので、ほとんどプリシラのサポートを日露嘔吐しませんでした。

 そのためでしょうか、プリシラの行き場のない母性愛は暴走してしまった節がありますw
「可愛い弟が、遊女なんかにたぶらかされようとしている!」
という思いで、全身の毛を逆立てているのですね。シドも気の毒です。

 さて『幻獣召喚士』ではお馴染みの「ヴァンの家」が再登場です。
 相変わらず店の中は雑然としているようですが、確かな鑑定能力と希少なアイテムの品揃えで、特に裏社会では非常に有名な店です。
 シドはいろいろと手を回して、現在の主人が誰なのかを探っているようですが、調査の手はすべて撥ね返されています。

 とんでもない高額商品ばかりを扱う店なので、強盗の類に襲われるのでは? という恐れはありません。
 この店に手を出そうとした盗賊は、五体満足で帰れないという話が知れ渡っているからです。

 次回はいよいよ石の正体が詳しく語られます。どうかお楽しみに。

 前回更新した三日前のことですが、庭に今年初めての花(クロッカス)が咲きました。
 水仙も芽吹いてきましたし、北国にも春がやってきたと実感しています。
 今夜はWBCのイタリア戦が楽しみですね~!

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