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【魔導士物語】第十話「新学期」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330650066207609

 そんなわけで第十話です。

 おお、新連載もとうとう十話の大台に乗りましたね!
 この辺まで来ると、手探り状態だった話も段々と軌道に乗ってきた感じがします。

 今回でエイナは十二歳になりました。
 何度も説明していますが、この世界での年齢は「数え年」(誕生即一歳)で、新年を迎えるたびに年齢が一つ上がります。
 その影響もあってか、学校の新学期も一月一日からというのが慣習となっています。
 ちなみに、一応元日は休日なのですが、その一日だけで二日以降は通常どおりに社会は動いています。
 学校に関しては正月休みすらありません。

 魔法科の生徒に対しては、初年度ではあまり魔法の実技がなく、座学が中心となります。
 もちろん、学年が進むにつれて魔法実技の時間は増え、最終の六学年になると週六日、一日二、三時間というのが普通です。

 本文には座学の中に「測距学」というのが出てきますが、この訓練は大変に重視されています。
 魔法を発動させるには、基本の呪文というものが存在しますが、これは魔法を発動させるために必要最低限のもので、これだけでは的に魔法を当てることができません。
 攻撃する(あるいは効果を及ぼす範囲を指定する)ためには、相手との距離、方角を確定させ、その情報を組み込んだ術式を練らなければなりません。
 魔導士はそれらを判断するために、太陽や星の位置を利用します。
 これらは一部の例外を除いて季節と時間によって変動しますので、非常に複雑な計算になります。

 曇りや雨の時はどうするかと言えば、昼間なら光源(陰の向き)である程度の判断ができます。
 その他には目印となる地形や建物、体内時計などのあらゆる感覚を駆使して推測しますが、やはり悪天候、特に夜間の場合は相当に苦労をし、精度が落ちます。
 ただ、ベテランの魔導士になると、相手を視認しただけで直感的に判断がついてしまいます。

 さらにやっかいなのが風力と風速で、これらは一定ではないので判断が非常に難しくなります。
 気温も重要で、温度の上昇によっては見た目の距離が変動することがあります(気温変化によって陽炎や蜃気楼が発生するのがその例です)。
 魔導士は、こうした自然条件まで瞬時に判断して、術式に変更を加える必要がありますから、エイナのように暗算が特異な人間が向いていると考えられます。

 ちょっと余談になりますが、少し前の近況報告で「逢坂冬馬『同志少よ、敵を撃て』を買ったので、これから読みます」と書きました。
 読んでみてびっくり、同書の主人公セラフィマが狙撃兵の訓練を受ける場面で、この魔導士の測距学と瓜二つの描写が出てくるのです。
「うわっ、これって『魔導士物語』がパクリだと思われない?」と、本気で焦りました(^^;。

 幸いというか何と言うか、この測距学に関する説明はこれが初めてではなく、『幻獣召喚士2』第二章「災厄の日々」第二話「魔法実技」で、すでに説明されている内容です。
 「魔法実技」は初出が2020年8月3日、『同志少よ、敵を撃て』は初版発行が2021年11月25日ですから、パクリ疑惑を指摘されても堂々と反論できるわけです。
 これがなかったら、今回の話は怖くてとても書けませんw。

 次回はエイナが失敗をしでかした後日譚となります。さらっと前に出しているのですが、彼女の特異な体質が改めてクローズアップされますので、お楽しみに。

 昨日はワールドカップ予選突破を賭けた大一番でしたが、大惨事でしたね~w
 実を言うと、前回の対ドイツ戦は、前半アディショナルタイムでドイツにゴールを決められ、2-0となった時点で「あ、こりゃ駄目だ」と思ってテレビを消し、寝てしまいました。
 実際にはオフサイドで得点は取り消されたのですが、そんなことは知る由もありません。
 私は毎朝、午前四時台に起きるので、夜は十時を過ぎると大抵寝てしまうのです。
 その夜は、朝目覚めてニュースを確認すると「日本、執念の同点弾!」という見出しに「ウソーーーーっ!」と驚愕するという夢を二度も見ましたw
 本当に目が覚めてヤフーニュースを見たら、「日本が2-1で勝利」と出ており、「え、え? ドイツが2点入れたのも夢だったの?」とマジで驚愕してしまいました。
 今回は目が覚めても結果は変わりませんでしたとさ(ドイツ勝ち点1取ってるし)w

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