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【魔導士物語】第九話「ルームメート」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330649966241910

 そんなわけで第九話です。

 今回は題名どおりで、ルームメイトとなったシルヴィアの紹介回です。
 地方貴族の娘、高身長の金髪美少女、学年首席の成績と、まさに向かうところ敵なしのお嬢さまです。
 プライドは高いですが案外面倒見がよく、好奇心旺盛で押しが強い……何もかもエイナとは真逆の存在ですね。

 召喚士科における彼女の学年は全部で七人で、うち女の子は三人です。
 それまでの三人暮らしから、エイナとの二人暮らしに変わったわけで、傍目には大して変わりはないように思えますが、本人にとっては大違いです。
 しかも、他の生徒に先駆けて魔法科の生徒と同居になる彼女が、当分の間クラスで話題の中心となるのは間違いないですから、目立つことが好きなシルヴィアは内心興奮しています。

 魔導院の寄宿舎は、基本的に外出禁止です。
 週に一日ある休日(日曜日)は、申請すれば外出できます。
 ただし、半日に限り、王都から外へ出ることはできません。また、外出申請は月に二回までしか認められません。
 ショッピング命のシルヴィアは、いかにも自分の命令に従ってくれそうなエイナを見て歓喜しました。
 これまでのルームメイトは、シルヴィアの趣味を知っていますから、今ではめったに買い物に付き合ってくれません。
 一日中お店巡りで引きずりまわされ、足がくたくたになってしまうからです。
 シルヴィアにとっては、エイナは理想の獲物だったということです。

 本文では描写されませんが、二人の初めての休日外出は、かなり楽しいものになりました。
 エイナはもの凄く我慢強い子である上に、農作業で鍛えただけあって疲れ知らずです。
 いろいろと必要な小物の店を案内してもらったのは、エイナとしてもかなり助かりました(必要以上に可愛らしく、やや高価でしたが)。
 シルヴィアが「絶対にないとおかしい!」と主張したぬいぐるみも購入させられました。
 シルヴィアはクマのぬいぐるみを抱かないと寝付けない人なので、エイナにも色違いのお揃いを買わせたかったようですが、エイナは犬のヌイグルミを選びました。
 ユニと旅をした時に添い寝をしてくれた、ロキのことを思い出したのだと思います。

 国から支給される「生活雑費」(生徒たちは「お小遣い」と捉えている)は年齢×銅貨一枚で、現在のエイナの場合は銅貨十一枚、日本円に換算して八千八百円ほどです。
 シルヴィアは、これに加えて実家から仕送りがあるためかなり裕福で、金遣いも派手な方です。
 ただ、気に入った小物や文具などは余計に買い込み、クラスメートに気前よく分けてあげるので、あまり反感を買うことはありません。

 さて、次回は少し時が飛んで、新年度に入ります。

 最近は朝晩かなり冷え込むようになってきました。
 私は朝の四時台には起きますので、朝だけ数時間ストーブをつけることが多くなってきました。
 ストーブがあると、常時お湯が使えるのでとても便利です。
 そんな中、このところハマっているのは日本酒の出汁割です(朝から呑むんかい)。
 身体が温まる上に、かなり美味いです。
 熱燗の日本酒1に対して出汁2~3の割合で簡単に作れるのもいいですね。
 日本酒はあまり高いものでなくともよいのですが、純米か本醸造程度がお薦め。出汁は「ほんだし」のような顆粒出汁でも大丈夫ですが、出汁パックの方が絶対的に美味しいです。
 私は「福の友」の「60純米酒」(精米歩合60%)という、四合瓶で千円程度のお酒と、「千代の一番」という出汁パックを愛用しています。

 先日、ふと「これをウィスキーでやったらどうなるだろう?」と思いつき、実際にやってみました。
 塩気のある出汁で割るので、アイラ系(いわゆる「正露丸」臭のする癖の強いスモーキーなスコッチ)が合うだろうと思い、「アードベック10」でやってみましたが、これがなかなか美味しい。
 アイラ島のスコッチは高価なので、常飲出来る銘柄をいろいろ試しているところです。

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