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【幻獣召喚士3】第四十二話「魔法対決」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16816452221210723112/episodes/16817139558797276497

そんなわけで四十二話です。最終回まで残るところ数話です(多分、四十六話で終わり)。

■マリウスの新魔法については、第二章の「黒龍野奇譚」の最後の方を参照してください。
 もうじき最終回ですから、撒いておいた伏線を回収しなくてはなりませんw
(そう言えば、あの伏線は……)

■これまで何度か出てきましたが、魔術回路について説明しておきます。
 魔導士が魔法を放つ前段階として、体内に分散している魔力を自由に取り出すため、一か所に集めておく必要があります。
 その場所は人によって違いますが、男性の場合は心臓か肝臓、女性の場合は子宮が多いようです。
 魔法を発動するときは呪文を唱えますが、呪文はカーナビの経路案内のような役割を果たします。
 すなわち、魔力貯蔵庫から体内のどういう経路をたどって魔力を流せば術が発動するか、誘導してくれるルートマップみたいなものです。

 ただ、人間の身体はスカスカではありませんから、内臓、筋肉、脂肪、骨といったさまざまな器官が障害物(抵抗)となるため、無理やり魔力を流すために無駄な魔力を消費します。
 そのため、発動までに時間がかかる上、必要魔力量も増えてしまいます。
 要するに「効率が悪い」わけです。

 ところが、同じ魔法を何度も繰り返し使うことで、自然に体内に魔力の通り道が生成されます。
 それまで信号や交差点だらけの一般道だったところに、高速道路が開通したようなもので、魔法の発動時間も、必要魔力量も大幅に節減されます。
 これが魔術回路と呼ばれるもので、この獲得は簡単ではありませんが、いったん出来てしまうと、魔導士にとっては非常に強力な武器となります。

 今回のマリウスの場合は、自分の経験によって作り上げた回路ではなく、無理やり移植されたようなものなので、最初の内は拒絶反応が出て、うまく魔力を流してやることができなかったということです。
 カシスの宿で練習した時に、不十分ながらも魔力が流れたのは、隣がユニの泊まっている部屋だったためですね。
 彼が説明したように、ユニはあくまで〝きっかけ〟に過ぎず、その必要性は極めて心理的なものなので、何度かこの魔法を使うことで不要になるはずです。

■さて、総司令官にあるまじき行動を起こしたマグス大佐ですが、次回からが本当の山場となります。どうかお楽しみに!

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