「降り積もる」のあとがき、のようなもの

「降り積もる」は今年5月発行のWEB創作百合合同誌「Lilies」に参加した作品です。
なので季節は冬の終わりで、今と季節感がぜんぜん合いませんでしたね。
今年はわりといつまでもしつこく寒いなあと思っていたのに(私が一日中半袖で出歩けたのは7月になってから)その7月から突然暑くなって……97年ぶりの暑さだそうです。どうしちゃったんでしょうか。
このお話を読んで少しでも涼しくなれたらと思います(といっても吹雪などの寒い描写はないのですけれど)

「Lilies」は決まったプロットに沿って参加者がそれぞれの百合を書くという試みの合同誌でした。

①もともと知り合い同士のふたりが初めてのデートで最寄り駅で待ち合わせ
②有名な観光地へ行く
③ランチまで楽しく過ごす
④トラブルが起こり離ればなれになる
⑤無事に再会し主人公が告白する

……わりと細かいところまで決まっていますよね!
悩みました~。
その中で社会人百合、札幌を思い切り書く(観光地としてだけではなくトリビアも)、スマホのトラブルで離ればなれ、という流れを思いつき、円山を歩く鳴と紗雪、桜の下の鳴と紗雪、地下鉄ホームで離れ離れになる鳴と紗雪……
そんなシーンが見えてきて、執筆していきました。
「Lilies」は7月末までの公開だったので終了と共にカクヨムへの掲載となりました。ちょうど「ご当地小説企画」があったので参加しています。

私は札幌生まれですが、1歳すぎに父の転勤で大阪へ引っ越しして5年過ごし、小学校入学から5年の終わりまで仙台、6年生から中2まで青森、中3から高校時代を再び仙台で過ごして卒業後に札幌に戻りました。
(なのでお話に仙台が出てくることも多いです)
大学は母の実家がある関東の大学を志望していたのですが落ちてしまい、父が単身赴任していた札幌の大学を目指すことにして札幌の予備校に通ったのです。

その頃一人で感じた疑問や驚いたことが鳴さんの視点になっています。
「さる言葉」は大学時代も道産子の友だちに聞いたのですがあまりよくわからなくて、社会人になって道産子の同僚たちに聞いたら「真美ちゃんと田中君」の例そのままに教えてくれてようやく理解しました。
とは言っても今もさる言葉は自然に使えず、こういうとき使うんだ!と思う時は意識して使います。
他にも北海道弁の不思議はいくつかあるのですが、また別のお話で使うか、それとも鳴さんたちでまた書くか……😄
Twitterで「おおきたさんといえば北海道百合」と言ってもらえたのが嬉しかったので、まだまだ北海道/札幌百合も書いていきたいです!
札幌は本当に自然が厳しく住むには大変なのですが、本当に大好きな街で、毎日のように「ここに住めて幸せ」と思えるんです。極寒の冬でも……いや、冬はもっと短いのを希望しますが。

切ない両片思いをしながらも根は明るいふたりを書いていて私はとても救われました。今までの分を取り戻すくらいこれからたくさんいちゃいちゃして幸せになるんだよ~!
遠距離でもがんばるんだよ~!
なんて思っています。

それではまた……!

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