お久しぶりです。
青春怪異譚を更新しました。
閑話なので、さっくりした内容ですが、かなり史書よりになってしまったことは否めない。
前作『父の仇に許された』の主人公、郤缺の一族を軽率に出しました。孫を出すのが本筋なのですが、この時期の郤氏は3人の合議制だったようで、孫より今回登場の郤至のほうが発言権があった可能性が高いため、こちらで。
また、作中に出てきた亡命貴族、巫臣が頼ったのが郤至でした。義に篤い人として見られていたのかもしれません。
郤氏は、どうも好戦的で前のめりな一族だったようで、その中で郤缺だけが異様なほど自制が強かったようです。
ぶっちゃけ、郤缺は郤氏の鬼子です。
さて、今回のもうひとりのゲスト、夏姫に関しては時代を越えて語られる女性です。当時の詩に淫と謡われるほどには、魅惑的な女性だった様子。夏姫に狂わされた男たちは多いですが、彼女自身がアクションを起こしたことは全くない。その意味では、悪女とは言えない女性です。
ただ、そこにいるだけで、蟻地獄に嵌まるように男たちが勝手に不幸になっていく。
見ようによっては哀れな人生なのですが、その不祥は怪異じみているかもしれません。そんな、とんでもねーサゲマンを士匄を通して書いてみました。