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青春怪異譚更新

お久しぶりです。
青春怪異譚を更新しました。

閑話なので、さっくりした内容ですが、かなり史書よりになってしまったことは否めない。

前作『父の仇に許された』の主人公、郤缺の一族を軽率に出しました。孫を出すのが本筋なのですが、この時期の郤氏は3人の合議制だったようで、孫より今回登場の郤至のほうが発言権があった可能性が高いため、こちらで。

また、作中に出てきた亡命貴族、巫臣が頼ったのが郤至でした。義に篤い人として見られていたのかもしれません。

郤氏は、どうも好戦的で前のめりな一族だったようで、その中で郤缺だけが異様なほど自制が強かったようです。

ぶっちゃけ、郤缺は郤氏の鬼子です。

さて、今回のもうひとりのゲスト、夏姫に関しては時代を越えて語られる女性です。当時の詩に淫と謡われるほどには、魅惑的な女性だった様子。夏姫に狂わされた男たちは多いですが、彼女自身がアクションを起こしたことは全くない。その意味では、悪女とは言えない女性です。

ただ、そこにいるだけで、蟻地獄に嵌まるように男たちが勝手に不幸になっていく。

見ようによっては哀れな人生なのですが、その不祥は怪異じみているかもしれません。そんな、とんでもねーサゲマンを士匄を通して書いてみました。

2件のコメント

  • 夏姫、ファム・ファタール(運命の女)は古代中国に実在した! みたいな人ではありますが……。
    彼女が誘惑した訳でも、ましてや滅ぼしてやろうとした訳でもないのに、男たちが勝手に争って滅んでいく。
    おかげで後世じゃ悪女だの妖婦だの淫婦だのさんざんな言われよう……。
    夏姫(´・ω・) カワイソス
  • コメントありがとうございます。
    ファム・ファタール、夏姫です。誰にとっての運命の女なのか、その不鮮明さもファム・ファタール。

    夏姫はそこにいるだけで男が惑い早逝したり滅んでいくという。詩経に淫と謳われているところから、当時から抗えない魅力を持った女性だったのかな、と思ったりします。

    彼女自身は何もアクション起こしていないので、悪女とされるのはかわいそうですね。ただ、男性にとって妖婦、淫婦としてしまいたいほど、理屈の通じない美しさと結果としての滅びが、怖ろしかったり魅力的なのかな、となります。散々な言葉で貶しながらも、そよ評価を延々残すんだから、好きなんでしょ!となったり。
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