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ポルとルズアの二重奏「4-9 迎賓館にて」更新

4章9話を更新しました。
今回からしばらくメルの話です。久々にメルの仕事姿を書いた気がします。1章以来か。
とにかくマーク・ザクレイギがウザい。これは今までに見聞きした「こんな腹立つ発言するやついたな……」を寄せ集めて作った人なので、ウザいの結晶です。きったねえ……


さて、今回も特にこれという話題がないので、出てきたことを適当につつきます。


マークの境遇について。ザクレイギ男爵家の三男坊ということでしたが、男爵は貴族の位でも最下位です。公爵・侯爵などの上位貴族に、部下や下請けみたいな形で仕える家です。

貴族は世襲の位ですので、家を継ぐのは長男。上位貴族ならば次男、三男にもある程度分け与える地位や土地があるのかもしれませんが、下級貴族は土地もあまり持っておらず、受け継げる権力もそう多くありません。

女の子が生まれれば、上位貴族や他の権力者に嫁がせて、何かしら自分の家に後ろ盾をつくることもできたのでしょう。だからそう考えると、「男爵家の三男坊」は「男爵家」から見ればそんなに重要でないポジションなわけです。

逆に言えば貴族のわりに自由な身分ではあったのだと思います。上位貴族の三男坊だったら、金があっても青年期にのんびり音楽活動をすることは許されなかったのではないでしょうか。五男坊、六男坊ならいざ知らず……

それでも、メルはギリギリ庶民なので、マークの方が一応身分は上です。国王にどれだけ気に入られていようと恭しい態度で接しなきゃならんわけです。

マークの後ろにいる侍従が美女なのは、マーク本人の好みを置いておけば、あれも「お前より上だぞ」とマウントを取る一環です。
アルバート王国の社交の場でめちゃくちゃ美女の侍従を従えているということは、目上の人に対しては「この美女気に入ったら持って行ってください」というアピールになりますが、対等以下の身分が相手の場合は「こんな美女従えてるオレ様は超えらい」というマウントにしかならず、失礼にあたります。

ですから、目上の人がいないパーティや、特にアピールしたい場でもなければ、無難な侍従の人選は「美人ではないけど一芸持っていて、相手をその場で楽しませられる女性」です。これが、貴族や王族が歌姫を従えるゆえんだったりします。
歌はもっともそういう場で活用できるポピュラーな技能だったわけです。

ところで、だからといってエリーゼに一芸があるのかと思うと……漫才くらいしか思いつかない。誰とすんの? お嬢様?



前回の更新から、閲覧・応援ありがとうございます!
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次回の更新は来週末です。
今後とも、拙作をよろしくお願いします。

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