• 異世界ファンタジー
  • 歴史・時代・伝奇

ポルとルズアの二重奏「5-9 再会の朝」更新

ずいぶん前になりますが、5章9話を更新しました。
一時期更新をお休みしていたので、なかなか更新ノートを再開するのが億劫になってしまい、全然書けずにいました。追ってくれている方々には申し訳ありません……いつもこうです……

今回、やっとシェンとまともに会話できました。久しぶりに平和です。
それとポルが順当に怒られていてほくそ笑んでいます。前回も書いたような気がしますが、よい子は溺れている人を見たら川に飛び込んじゃいけないんですよ。普通は仲良く流されてお陀仏ですよ。


さて、今回は久々に魔術の話ががっつり出てきたので、魔術の話をします。


作者はハリー・ポッターと少年漫画で育ったものですから、魔法の杖とか、呪文とか技名とか、BLEACHみたいなシャレオツな詠唱とか、NARUTOみたいな印とか、FAIRY TALEみたいにアイテム使ったりとか、Dグレのイノセンスみたいな個人固有の能力みたいなのにめちゃくちゃ憧れてはいたはずなんですけどね……

いざ自分で作ってみたらこう……かっこいい詠唱とか呪文なし、杖やアイテムなし、印もなし、技名叫ぶタイプでもない、魔法陣さえあればいいどころか最悪何もなくてもノーモーションで使えるという、絵面的には大変面白みのない魔法になってしまいました。

そもそも魔法陣っていう発想はどこから出てきたんでしょうねえ……私がのめり込んでた作品で魔法陣使ってたものが思い当たらないんですけど……
いやでもこの作品を書き始めた高校生の私としては、たぶん知ってる作品とかぶるのを避けたかったのかなあ……と思わんでもない。
まっさか社会人になっても同じ作品を書いているなんて、当時の私は思ってもいないでしょうなあ。

しかしそれにしたって、魔法によっていろんな魔法陣を使うならまだしも、うちの魔法で使うのは一種類の魔法陣だけ。なんなら最近まで魔法陣の形もろくに決まっていませんでした。
やっと大学院を修了する頃になって、魔法陣をまともに作ったんですよね。なんとなく。
どうせならクッソ複雑でかっこいい魔法陣にしたかったんですけど、よく考えたらポルが手書きで描けるようにしないといけないんですよね。結果、定規とコンパスがあれば描ける形になりました。

基本は十二角形、三重の輪、あとは決まった詞です。三重の同心円の内側から順に、十二角形を正三角形で分割した形、十二角形を正方形で分割した形、六芒星をそれぞれ同心円内へ収まるように重ね、六芒星と一番外側の円に分割された十二個の部屋に、十二星座の記号を入れて、仕上げに同心円上に詞を書き入れます。
十二ってかっこいいですよね。十二を基準にするとめっちゃきれいな図形描けるんだもん。

詞は、こっちの世界でいうE.H.エリクソンの「I amの定式化」からお借りしてきました。一番内側の同心円のてっぺんは人間が生まれた時を表し、外側へいくにつれて年老いていき、最終的に一番外側の円が閉じるまで詞を書くと、ちょうどそこで死を迎えるようになっています。

図形部分も同じです。
円の中心から生まれた「形のない未分化なエネルギー」が、外側へと発散していく過程でどんどん分化し、最終的に一番外側にある十二の部屋で、それぞれの星座が表す「形」をもって外界へ発露する、という意味を持っています。
実際の形はツイッターのヘッダーか書籍版二重奏1巻の裏表紙にあるので、ご存知の方はぜひ参照してください。

ところで、色んな創作者様の世界の魔法陣を見ていると、「きっちり形を作らないと発動しない」とか、「形は歪んでてもいいけど線が切れると使えない」とか、「魔法陣の意味さえあれば形も線もある程度いい加減で大丈夫」とかいろいろあるようです。
私のところは「魔法陣の意味が通じれば形はいい加減でもいいけど、線が切れてたらダメ」です。だから3章でポルが紙並べて描いた魔法陣も発動するんですね。

魔法陣っていう発想の出処思い出した。ハガレンだ。錬成陣だ……



さて、久々の更新にもかかわらず、閲覧や応援、ツイッターでの反応等、たくさんありがとうございました。
今年もできるだけコンスタントに更新していきたいなと思っています。そのためにはもう少し近況ノートの内容を考えないといけませんね。
そして、今ぼちぼちと二重奏2巻を作る準備をしています。春は結局忙しくてイベントには出られそうにないですが、秋にはぜひ出たいな……


次回の更新は来週の平日にします。
今後とも拙作をよろしくお願いします。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する