韮崎旭

我々は脳内に蓄積する蛋白質に侵されているだけのスポンジであり、きっとそこには無駄な拒否権を開示する尾の白い犬が立っているのです。愛でられるべく。どうでしょう、口に合えばサラダも出…

病気が全身に及び、骨がうずくようになること。また、その症状。 悪い状態から容易に抜け出せないこと。 2021/4/14（水）に「ほねがらみ」と改題し、幻冬舎より単行本発売決定…

何ぞ騒がしいと思ったら、鴉が鳴いとるんか。私はあの羽音が嫌いでなぁ。 昔この廓に鳥の名のつく遊女がおった。どこにも飛んでも行けんというのにな。 私は鴉よりその羽音より何より、あの…

平均寿命が伸びて、大抵の病気は治せて、子どもは守らられて、安楽死が認められた世界で生きる「僕」たちは、夢も希望もない。 そんな中聞いた噂では、街のブラックマーケットではお金と好き…

生きたい人と死にたい人のお話

俺がまだ、ひと昔の“どこにでもいるごく普通の少年の前にある日突然美少女が降ってくるシチュエーション”を作るため、通学路や土手の上にある工場からカタパルトで美少女を落とす仕事をして…

メタフィクションとかパラフィクションとか言うものかもしれません。言葉遊びがしたかったのです。 どこから読んでも大丈夫です 『拡張味覚』は匿名短編コンテスト・食編 にて4位を頂い…

傷はずっと、残り続ける。 行為で云うならそれはたった数秒のこと。なのに消えることをしらない。 ＊本作は自傷行為や残虐描写を多く含みます。予めご了承ください。

推理パートでひたすらスパイダーマンについて語っている探偵です。

犬井作さんの企画「蝶を吐く」に参加させていただきました。喉から蝶の形の欠片を吐いて死に至る風土病がある土地に、母の葬儀のため戻ってきた弟と、土地に縛られる兄と、そういう感じの話で…

祖父の死に伴う遺産絡みの騒動を避ける為、僕は夏休みの間、父の友人の家に預けられることとなった。 その頃の僕は、特別になりたくて仕方なかった。 だから、あんな馬鹿な真似をした。 ※…

近いふたりの共同生活。なんの音も無い、ある日の夜中。

科学的にあり得ない事件を起こした囚人たちを収容する刑務所で、カウンセラーをする「ぼく」の断片的な記録。 SCPみたいな話をやってみたかった。ダラダラ書いていきます。 追記：カ…

頼子。私の親友、頼子。世界のすべてを憎んで、でもどうすることも出来なくて。私たち二人で、いつも遠いところに行っていた。けれど、ある時そんな日々に転機が現れて――。