ながる

染井一穂は友人である姫烏頭蒼雪に誘われて、今まで足をほとんど踏み入れたこともない芸術作品の展示会へと足を踏み入れた。 そこにあったのは蝉の彫刻と、水中から青い空に手を伸ばす絵だっ…

カクヨムコンテスト11【短編】の「お題フェス11」に参加しています。 地図アプリって、たまに思いもよらないホラー風味のものが出てきたりしますよね。

祖父の遺品の中から見つけた片眼鏡。 その片眼鏡に導かれて、市原大吾は「価値ある本物の骨董品」を集めたはずだった。 しかし、彼は夜ごと怪異に襲われるように……。 助けを求め訪れた…

本作「雷に打たれて死ねば」は、私自身の半生をもとにした回顧録形式のエッセイです。 記憶の及ぶ限り事実に基づいて書いており、登場人物名のみプライバシー保護のため仮名としています。 …

カクヨムコンテスト11【短編】に参加しています。 蒸し暑さの続く晩夏の昼下がり、麻理子と名乗るアカウントにフォローされた事から始まる、詐欺アカウントとのやり取りの記録です。 詐…

　普通には辿り着けない場所に、ひっそりとたたずむ小さなオーベルジュがある。 　愛らしい館に足を踏み入れると、あなたのための癒やしの空間とフルコースが待っている。 　どれもが、迷い…

エセ関西弁を話す男コバヤシと男物のジャケットを羽織り左右でメーカーの違うスニーカーを履く少女オオノは、バディを組んでいる。 このトウキョウにはν3菌飲料があり、これを飲むと超能力…

　もう少しで25歳の誕生日を迎える僕の元に、とんでもないものが届いてしまった。 果たしてその中身とは？ カクヨムコン11お題フェス 第1回お題【未知】参加作品です 3,000文…

オレは不死者だ。五十年ほど前、怪しげな魔法使いに怪しげな魔法をかけられた結果がこれだ。 不死者とは言っても、時間が経てば元に戻るだけで怪我もするし病気にもかかる。 本当に、死な…

〈龍木〉。それは天翔ける龍が命の終わりの近い時、地上に降りて木となる現象のこと。 同時に〈龍木〉には触れてはならない。 そんな〈龍木〉の上に落ちた人間のお話。 ※同人誌版と結末…

致死性ウイルスにより人類の多くが死滅した世界で、ペットのロボット犬と共にひとり取り残されてしまった主婦の話。 　■　■ 一初ゆずこさん主催の『光と闇アンソロジー　狭間を旅する…

「花と風が結ばれた時、世界中の花々が咲き誇り、麗らかな春が訪れる」 風と花の伝説により、花守り（フローリア）と風の使いである有翼人（バーディル）の中から選ばれたふたりがパートナ…

親友の久住飛定が変人であることに疑義を挟む人は、僕の周りではだいぶ少なくなったがそれでも、彼がこの九院高校に入学した時のことを知る人はいるまい……。

この国は、龍の屍の上にある。 古き神は朽ち果て、崩れかけたこの国を、愛しい神子のために龍は自らを屍として支えると決めた。 以来、都たる龍天宮には、龍の尾である＜龍ノ尾花＞が金の花…

雨蔦重(あまづら)奏羽(かなう)は、腹を立てていた。その理由は、幼馴染の染井(そめい)一穂(かずほ)が大切なSNSアカウント『イーゴ』を炎上させたから。 炎上だけならばいざ知らず…

人魚が浜辺に打ち上げられていたから、助けようとしのだ。だが彼女は言った「人魚ではない、ジーロだ」と。すさまじく迷惑そうな顔で。

「牡牛」の名を持つスパルタの戦士タウロスが、ひとりの乙女に恋をした。だが、彼が想いを寄せた乙女アタランタは、「風」の異名をとるほどの俊足の持ち主。ひたすらに走ることが大好きなアス…

王国からの依頼を堅実にこなしていた〝勇者〟の称号を持つ剣士、エッド。重めな依頼の数々に疲弊していた彼は帰還途中に魔物の強襲を受け、命を落としてしまう。 苦悩多き勇者人生を振り返…

未知の惑星に到着した星外調査団だったが宇宙船は撃墜されてしまった。調査隊も分断。そんな苦境の中でクールな女子隊員のキウリャはヘラヘラしたメカニックのヂンペーと共に、剣と魔法の文明…

古守（こもり）白狐（びゃっこ）神社の跡取り娘、古守美言（みこと）は、高い霊力と言霊を武器にお祓い業を営んでいる。 ある日、神社裏に祀ってある巨石に謎の剣が突き刺さっていた。剣を引…

小説を読まれる方も書かれる方も、皆様きっとそれぞれにお持ちだと思う推し漫画。 時折Xで「好きな漫画10作挙げると～～」というようなタグはありますが、それをざっと眺めても、 「おっ…

――ここは地球と似た星、ルラキス星。地球が滅亡した後。人間と高性能IDを搭載された機械知性体・アンストロンが共存する世界―― 　ある日、それまで従順だったアンストロンが、突然凶…

純情な森の魔女がひとりと、残忍な夜の魔術師がひとり。 季節は巡って、時代を超えて、この世界で生きる者たちの想いが繋がってゆく。 さあ、祝祭の勝負に決着をつけよう。 ◇ くれは…

「星間郵便局は、迅速、丁寧、あまねく公平に、あなたの想いをお届けします」 敗戦、亡国。悪党はびこる宙域で、一通の封書が戦乱を巻き起こす！　戦後秩序の危機に立ち上がったのは――？…

フィライト国の王都ディアモンドにある厄介事万請負所の所長レットソムは、便利屋と呼ばれている。 成り行きで相談に乗ったことがきっかけで険悪な中の男女が結ばれたと評判になり、それ以後…

近未来、木星軌道に位置する崑崙コロニー。華僑の五氏族「珍・好・龍・薫・福」によって統治され、五つの地区に分かれて人々は暮らす。そして各氏族に便宜を図りつつ監視するのが、俺たち蓬莱…

負け犬人生送る中年男×白けた系訳アリ少女の再生ストーリー。 広大な大陸の地方都市マイルズ。 鉄工産業が有名なこと以外何もないこの街に暮らすヴィゴは、短期間で転職を繰り返す四十男…

根なし草のレインはひとつ所に留まらない自由な旅人。 だが留まれない本当の理由はレインという血の穢れにあった。 王都を去ることを受け入れているセシルをノアールとリディアは引き留める…

女が酔って川へ行く。 浮気症の彼氏にようやく怒りが沸いて、やり返そうとする夜のこと。 （ざまぁ展開はありません）

『ゴーストハウス・スイーパーズ』のハロウィン番外編を書きました。 本編未読でも最低限の内容は分かるようにしてあります。

郷愁とは過去への追悼である。戻れない時間、戻れない場所、戻れない記憶を悼むことで僕たちはようやく前に進むことができるのだから。さあ、あなたの過去を振り返ろう。心配はいらない。飽き…

神を殺して神を喰らうものがいる。 くれなゐ天社の紅梅様は、神を喰らうものによって殺された。 その眷属である夜光は人の中へと紛れ、紅梅様を殺した仇を追う。その折、夜光を拾った榊古…

橋の上から飛び込んで死んだ、平松遼。 彼の死は果たして自殺か、事故か、事件か。彼の持っていた鞄は消え、靴もまた持ち去られていた。 平松遼と大学の同級生であった壱岐誠一郎にとって…

BACKWORKER'S ROCK外伝第一弾。 死骸から変異して誕生するクリーチャー、メメント。そのメメントを狩る裏稼業者を〈異法者〉という。 かつて冴えないサラリーマンだったバ…

フユカは無機物調査員だ。彼女は〈連邦〉の発展のため仕事に身を捧げる傍ら、自身にも関わる無機物の真実を求め、辺境の地にて珍しい生態をした石の調査を続けていた。 その石を飼育している…

幸福物質に反応して脳を喰い荒らす謎のウイルス『虫』の蔓延により、人が防護マスクなしでは外を出歩けなくなってしまった時代。検疫と幸福度管理の徹底によって虫を抑えこんでいる抒情市で、…

　月虹が環を成す満月の夜。 　傭兵イェシムは、砂漠で倒れていた少女リンファと出会う。 　教団と父の妄信から逃れてきたリンファに、過去の因縁を抱えるイェシムは、葛藤しながらもその旅…

かつて大陸の四大国すべてから認定を受け、世界を幾たびも救った勇者、コンラッド・ホードイェーガー。 故郷で彼を待っていたのは幼馴染の夫婦、ランディとジュリアのサーグッド夫妻の訃報…

　警視庁公安部の極秘部署「特殊不特定対象事件捜査課」——通称S.U.C.I.D（スーサイド）。表向きは「特殊事案対策」だが、実際は科学で説明のつかない異常事件を専門に扱う「怪事警…

深夜零時。悪夢を食べないバク「夜霧」が店主を勤める喫茶店には、悪夢に関する悩みを持つ人々が客として導かれる。夜霧は人の夢から生まれた花を「お茶」にして人々に提供していた。彼のお茶…

★脱力系エンジニア×ドローン型AIの異色バディによるSFエンタメ短編連作★ 　■　■　■ AIエンジニアの安藤アキト（３０）は、完全自律式のドローン型AIエージェント・メメを…

「人でなし夫婦道中記」の番外編です。不定期に載せていきます。 本編のネタバレも含みますので先にそちらをどうぞ。 https://kakuyomu.jp/works/168180…

刺繍で布に紋様を施す職業、〈糸の追儺（ついな）〉に就いた帆乃花は、大学に進学する費用を稼ぐ為に毎日、旗に刺繡を施している。 旗手が使うことになる旗の持ち主を〈糸の追儺〉が知ること…

　ロッテ・ヴァーグナーは領地のない男爵家の長女。貴族ならみんな使える魔法だけど、末端貴族である彼女が使えるのは特殊な転移魔法のひとつだけ。 　平民出身の祖母譲りの赤毛のせいで家族…

目を覚ました時、少女イレイナには記憶がなかった。視界は曇り、左右の瞳は異なる色を帯び、首には決して解いてはならない包帯が巻かれている。声を発しようとすれば喉は凍りつき、言葉そのも…

6年生、小学校生活最後の夏休みの前。 6年１組の新聞係である桜井菊乃(さくらい きくの)は、クラスメイトの誘いを断りきれずに「学校の七不思議を解明しよう！」と、裏山の防空壕という…

テーマ「無限」に向き合ってみました。最初はアダムス・ファミリーを書くつもりだったんです。 【第８回こむら川小説大賞】参加作です。 レギュレーション ◆新規書き下ろし一次創作限定…

理由あって日の目を見ることのないままボツとなった文章をここに置いときます。

夏の星降りの夜には大輪の花が咲く。 来る勝負の日に向けて、魔女と人間はひとつ駆け引きをした。

「主人公にこの帽子被せたいんだけど、名前なんだっけ!?」 「異世界ファンタジーあるあるのあの建物なんだっけ!?」 これはそんな物書きの、物の名前を知るために四苦八苦するエッセイ…