ようやく夏の季節話が終了しました。
今回は何も考えずに「夏に全然日本のこと知らない神様出したいよね」という思い付きで出来たお話ですが、いつものごとくコメディからのほのぼの、どこかしめやかモード(?)で終了しました。
今日は作中にも出てくる「将棋」のお話です。
北欧神話のラストに出てくる「将棋」って?
北欧神話の綴られたエッダには神々の遊戯として「将棋」という遊びが出てきます。
将棋というと日本のアレしか思い浮かばない梓馬なので他言い方ないの?(チェスしか思い浮かばない)と調べてみたところ「タフル」という言葉が出てきました。
神話の最後でも神々の宮殿跡にやってきた神様たちは、草の中に将棋盤を見つけて懐かしむわけですが、これは将棋というより「はさみ将棋」のイメージのゲームです。
……結局将棋という単語を使う羽目になる(遠い目)。
お互い使える駒は王様と歩兵のみ。
歩兵で王様を捉えれば勝ちという、とてもシンプルなボードゲームです。
多数派生があるらしく、北欧だと「ネファタフル(Hneftafl)」が一般的のようです。
Hnefatafl(ネファタフル)は、9世紀~11世紀にかけてヴァイキングが日常的に遊んでいたもので「タフル」という言葉単独より、ネファタフルなどの名前の方がリサーチはしやすかったです。
いずれにしてもボードゲームというとちょっと北欧のイメージに近づいてきたけど、ボードゲーム盤をみつけたとか小説で書きづらいので結局将棋盤。
「タフル」のそのものの記載はエッダ「巫女の予言」第八節の注釈に存在しているようです
将棋──原語tefla は将棋をするの意。
lat.tabula→将棋が~の意味からtafl が名詞。
他の言葉を使うなら
KingsTable / Tablut / Hnefatafl
……キングステーブル。かっこいい
タブレット。そういえばタブレットともいうね、盤面は。
この場合はボードというよりタブレットの方がファンタジーっぽくて良いですが、このことに気付いたのはソースを書いている今なので心の中にしまっておこうと思います。
日本語でタブレットっていったらPC関連か、食べるタブレットしか思い浮かばないし。
食べるタブレットは好きです。とくにレモンっぽい味のやつ。
ちなみにヘズは作中では最後に「色が見えて」いますが、先天性の盲目じゃなくて途中から視力を失ったケースかなと勝手に思ってます。