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『猫を抱いて象と泳ぐ』

 小川洋子先生の傑作チェス小説を読みました。
 デパートの屋上から降りられなくなり、一生をそこで過ごした象。
 小学校のプールで死んだバスの運転手。
 廃バスの中で暮らすお菓子が大好きな激太りのチェスマスター。
 同じく廃バスに棲むみゃーと鳴く猫。
 人形の中でチェスを指す少年。
 少年がつくる詩のような棋譜を記録する少女。
 奇妙なキャラクターが織りなすファンタジーのような純文学。
 美しい文章、美しい小説とは、この作品のようなものを指すのでしょう。

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