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【第11回】小さく完璧な小説を書こう 報告会

https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054886724672

大型の台風が雨と被害をもたらしつつ、うだるような暑さを取り払う、そんな今日この頃。平成最後の夏はいかがお過ごしでしたでしょうか。
最近はこの報告会の冒頭挨拶が半月に一度の日記のようでちょっとしたこそばゆさを感じます。

それでは、報告会を始めていきます!

今回の参加作品は19作品でした。
夏休みということと、カクヨム甲子園があったことで(私自身が気づかなかったこともありましょうが)高校生の作品が何点か参加されていたことが印象的でした。
文才に年齢は関係ないなあ、とひしひし感じつつ、その文章の感性の若さのようなものにまぶしさを感じます。
東雲彼方さんの『青い便箋』にフレッシュさを感じましたね。

さて、今回も一作品、とても良かった作品を紹介したいと思います。



 二度と、思い出せなくなる前に  作者 hitoiki

ここ数日「純文学とは何だろう?」という疑問が頭の端にありまして、その疑問に答えてくれるのがこの作品だな、と感じた次第。
私のなかの純文学とは「悩みの表出化」という印象が強く、世の中の理不尽やそれに伴う苦悩、懊悩を諧謔せずに真正面から受け止め、表現するものだと思っています。
ユーモアで笑い飛ばすことができないから、正面から受け止めよう、という「土俵の上で相撲取りのブチカマシをまともに食らう」ような人間の書いた文章が純文学なのではないか、と。
そしてこの作品はそういう意味合いがとても強い作品です。
世の中の理不尽という荒波に耐えて、耐えて、耐え抜いて、そこに一握りの人間性という輝きを見出す。物語自体には大きなうねりはなく、ただ、物語を形作る場面が大きくうねっている。
場面のうねりがあるからこそ、物語の動きは小さくて良い。そのバランス感覚がとてもよいと思いました。



今回、11回目ということで新たな試みとして「評価したものは、また別の文章をつけてツイッターで報告する」ということをしてみました。
それで参加くださった皆様のPVが増えるかは、私のフォロワー的に考えると本当に微々たるものなのですが、これもまた新しい取り組みかな、と思って、できれば続けていきたいと思います。
ツイッターの方は、ちょっと辛口かもしれません。
こんな紹介のされ方は嫌だ、という人がおりましたら、ご連絡いただければと思います。

それでは、ご参加いただきありがとうございました!
次の自主企画でお会い出来たら幸いです!

6件のコメント

  • 今回もお疲れ様でした。
    思わずTwitterの方もチェックさせていただきまして、辛口なのかぁ、とハラハラしておりましたが、全然優しくてびっくりしました。ありがとうございます。

    毎度毎度今回は無理かも、とギリギリに滑り込んでおりますが、たぶん12回もそんな感じになるような気がします。
    その時はまたよろしくお願いいたします。
  • 企画運営お疲れ様でした。楽しく参加させて頂きました。当まとめ、本編のレビュー、ツイッターなどで小説をピックアップ頂き、ありがとうございます。

    純文学か大衆小説か、というのは難しい問題ですね。深いものが面白いかというと、またそうでもないし。アクセス数や星の数、もっと言えば仕事への繋がりを考えれば、カクヨムでリアリティ小説を上げる事にあまり意味がないかもしれません。でもこうして評価して下さる人がいれば、私はそれでいいという気がしています。

    腐った食べ物への描写について好意的なレビューを頂きました。リアリティを出すためにそこにある物を具体的に描写するのは好きです。悲惨なシーンですが、わりと楽しんで書いてます、笑

    ツイッターの方では、本編とタイトルとの繋がりが不明であるとのご指摘を頂きました。タイトルはいつも最後に考えますが、かなり迷います。内容から近からず遠からず、かつキャッチーな物を考えるのはなかなか難しい。ただ、当報告会のまとめを拝見すると、意味するところは汲み取って頂いたようです。

    半月に一回、こうした発表会を仕切るのは中々にエネルギーが必要な事と思います。おかげさまで、私のような者がカクヨムに定着するきっかけを頂きました。今後も折を見て参加できればと思います。ありがとうございました。
  • 宇部 松清さん

    コメントありがとうございます!

    毎回のように参加いただいている方は本当に何とお礼を申し上げてよいやら、と恐縮しつつ、この自主企画が少しでも参加していただいた皆さんの小説が読まれるきっかけになってくれればと願うばかりです。

    ツイッターとの連携に関してはまだまだ未知数なところも多いですが、できるだけ頑張ってやっていこうと思いますので、これからも気軽にご参加いただけたらと思います。

    参加いただいてありがとうございました!
  • hitoikiさん

    コメントありがとうございます!

    タイトルを最後に考える……なるほど!そういう物語の作り方をしなかったので、とても新鮮な感じです。読みたい気持ちを惹起させるように内容に触れつつ核心はバラさず、という感じでしょうか。なかなか難しいですね。

    確かに、半月に一回、こうやって報告会を開くのはなかなか骨だと感じる時もありますが、よい作品、自主企画のタイトルにあるように「小さく完璧な小説」に巡り合えた時の興奮と感動は格別で、それがこうして自主企画を続けられるエネルギーの源だと思っています。

    ぜひぜひ、またご参加くださることを楽しみにしております。
    参加いただいてありがとうございました!
  • はじめまして、レビューありがとうございました。
    ツイッターはやっていないのですが、興味を持ちましたのでこれから探してみたいと思います。
  • @Takaue_Kさん

    コメントありがとうございます!

    ツイッターの方は、みなさんの作品がより多くの人に読まれてほしいという気持ちでコメントしているものですので、本当に短いコメントですが、興味をもっていただけたのなら幸いです。
    今後も続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

    参加いただいてありがとうございました!
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