まあ、自分で言うのもなんだが「長い間お疲れさまでした」としか。
今後来月に正式にラノベ市場額が公表されます。それでもってますますラノベはオワコンということになります。ちなみに児童書市場も公開されます。それで児童書1,100億円市場、ラノベ200億市場だったらもう目も当てられませんね。もっとも2002年頃の市場額がまさにこんな感じでしたが2002年当時と違うのはラノベは乱発商法でなかったこととまだ「萌え」に侵食されていなかったこと、純文学や大衆文学を目指す大家の場として機能しておりラノベの質が非常に高かった(特に冲方丁『黒い季節』(第1回スニーカー大賞(金賞)を受賞)など。著者は後に『骨灰』にて2023年に直木賞受賞)など悲壮感はありません。しかも児童書市場がこんなに高かったのはハリーポッター効果で2004年以降の児童書市場はボロボロになっていくのです。1強多弱という世界の市場はもろいのです。逆に2003年以降ハルヒが登場し2次ラノベブームがスタートしラノベ=10代が読むものという構図を崩して当時の氷河期20代非正規こどおじ向けにこれでもかと「萌えラノベ」を投入して逆に市場額を伸ばします。これこそがラノベの「終わりの始まり」でもあったのですが。
これに対し2023年のラノベ市場額というよりも中身が絶望的ですよね。もう中身がすっからかん、乱発商法という感じで。まあもう2023年ともなるとWEB発のラノベは衰退しアニメノベライズ・ラノベの時代にもう入っているわけですが。2003年以降のラノベブームのでがらししかもう残っていないのですね。だからもうラノベで売れているのはもう10代が読むアニメノベライズくらいしかないのです。
今後はラノベ界というのはますますWEB発ラノベが衰退しプロが執筆するアニメノベライズ・ラノベが中心の世界になるのでしょう。でもそれでよかったのです。もう素人がラノベと言う世界をかき回しておかしくなるよりはまともなプロが執筆しまともな出版社で出版するという当たり前の時代に戻ったということです。
当たり前を取り戻したということに感謝しないと。
もうなろう系の時代じゃないしカクヨムの時代でもない。
これでよかったのだ。
『若者のライトノベル離れ』
https://kakuyomu.jp/works/16817330659071865553なのでライトノベル年表をご覧いただきたい
1996年 冲方丁が『黒い季節』で第1回スニーカー大賞金賞を受賞。著者は後に『天地明察』にて2010年に本屋大賞を受賞
と追記したのだ。すなわち昔はそのくらいの腕の人がラノベ大賞に応募しその後は直木賞を本気で目指していたのだ。2023年に「骨灰」で候補になったぐらいの著者だ。宮部みゆき氏もしかり。
それがこんなにも幼稚になったのだ。ラノベって世界は。万死に値する。