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天神さまはお見通し!更新のお知らせと雑記

こんにちはこんばんは、小谷です。
前回の近況ノートで拙作「天神さまはお見通し!」の19話を非公開にしましたが、修正を行い、更新しております。
お読みいただいていた方には大変申し訳なく思ってます。取り急ぎ、20話も公開しておりますので19話からお読みいただけると幸いです。
今後共「天神さま」をよろしくお願いいたします。


さて、なかなか近況ノートでは語ってこなかった「天神さま」ですが、本編もようやく20話を越えたので改めて内容の確認をしていきたいと思います。

「天神さま」は神様大国の日本、福岡県が舞台の現代ファンタジーです。
コメディありミステリーありのボリュームたっぷりな内容なので、たまに自分でもこんがらがるときがあります。キャラクターも多いし。「4番街のアンベシル」以上に多い、のかな……?アンベシルは連作短編だったからまだ書きやすかったですが、天神さまは長編で大人数だから難しい内容だなぁとようやく気が付きました。
それであんなポカをやらかすという。

というのも、この天神さまは戻って読まないと分からないみたいなところがありまして。
あんまりこういう解説はよくないのかもしれないんですが(小説好きの上司から「あとがきで作者が解説したらだめ」と言われたので)、この天神さま、8話から《博多》と《黒崎》が同時進行なんですよね。
ちょこちょこ清水原と霧咲が連絡を取り合うシーンを入れていたので、それに合わせて第三幕の《博多》を書いていかなきゃいけなかったんですが、旧19話でウカちゃんが見つかってないのに霧咲を八坂神社に行かせてしまったんですよね(本当はウカちゃんが見つかってからだった)
……反省してます。すみません。戒めとして記録しておきます。
これを機に、天神さまのプロットを見直しました。表も作ってやる気になってます。なぜ今までやらなかった。

話がそれました。天神さま20話までの内容についてざっとまとめますね。
神様大国の日本。神が町を自由に横行しており、常人にもその姿を見ることができる。中でも、神様のお気に入りは「カミゴ」と呼ばれ、カミゴになった人間は神通力を授けられる。そういうお話。

第一幕 《博多》
主人公の玉城が博多区中洲で、代行屋 天萬の所長、清水原慎一に保護されるとこからはじまります。菅原道真からの依頼で、神様に好かれる体質の玉城を悪い神から守らなくちゃいけないというので、清水原は玉城に自分の親神である大黒さんと会わせます。玉城は大黒さんのカミゴになり、「捜索の神通力」を得ます。
そこからあらゆる神様に出会っていきますが、なかでもおっかない神様として恐れられているのが恵比須神。十日恵比須神社の主神で、多くのカミゴを所有しています。そんな恵比須が神好みを欲しがっているらしい。玉城は恵比須に見つからないように中洲で過ごすことになりました。
そんな時、北九州市黒崎の町で超能力騒ぎが起きます。
清水原の知り合いが多くいる黒崎で、魚の雨が降るという怪奇現象を筆頭に空を歩く人間などなど。
これに清水原は「黒崎のシノ(篠武霧咲)」とやり取りを始め、調査に乗り出そうとします。
それなのに、國廣神社の主神であり清水原のマブダチであるウカちゃん(倉稲魂命)が消失する事件が起きました。

第二幕 《黒崎》
舞台は北九州市黒崎。春日神社の主神を代々、親神にもつ四つの名家、黒崎カミゴ四神家の集いが開始。
経津主命のカミゴ、篠武霧咲。武甕槌命のカミゴ、鹿島祥山。比売神のカミゴ、藤磐明水。そして、四神家をまとめる天兒屋根命のカミゴ、藤磐綾乃。
どうやら、祥山が通う北星高校で超能力ブームが起きているらしい。
これは未登録のカミゴ(野良みたいなもの)が悪さをしているのだと四神家は考えます。霧咲と祥山は北星高校の超能力騒ぎを外と内で調査することに。
そんな中、博多の清水原から霧咲や明水に連絡が入ります。ウカちゃんを探していること、これは消去人(※)の仕業かもしれないこと。
祥山は学校内にいるという超能力者(カミゴ)を探します。
黒崎から離れた小倉の八坂神社主神、大國主のカミゴである社会科教員、横江亮吾も加わり、超能力ブームを起こしたと言われる生徒会長の荒江光源にまでたどり着きます。
一方、霧咲はウカちゃん消失と黒崎超能力騒ぎにある繋がりを見出しました。
そこで睨んでいるのが、祥山のクラスメイトである鬼木弥宵。彼女が裏で未登録のカミゴを操っているのではと推測。同時に荒江会長も同じことを祥山にほのめかす。
霧咲と祥山は鬼木を追いかけることにしました。
追い詰めた時、突然、鬼木の体が炎に包まれます。それをどうにか鎮静させましたが、炎を操った犯人を見つけた祥山が逆上し、怪力の神通力をおさえられなくなり、暴走。無理やりその場をおさめて、祥山と鬼木は藤磐家に預けられました。

第三幕 《博多》
祥山と霧咲が調査している最中、博多ではウカちゃん捜索部隊が発足されます。
メンバーは清水原、玉城、CLUBMUSEのママ・弁財天、キャバ嬢の亜弓、黒服の碓井、常連の神様・酒本。
いなくなった神様の代行として、清水原は「欺きの力」を使ってウカちゃんとして神社を守ることに。
清水原が動けないので、玉城が中洲中を探し回りましたが、やっぱり見つからない。どうも、これには「大昔、大黒が消えたことと似ている」のだと酒本が証言します。
「天狗」と呼ばれていた存在、つまり、現代では「修羅人」と呼ばれる存在で、これは悪いものを引き寄せる冥府のカミゴだという。
大黒さんは冥府の力を授けてしまう体質で、清水原の力も冥府のもの。欺きは「化人(ばかしびと)」と呼ばれる能力です。
また、修羅人には三つのパターンがあります。
上記の「化人」、「消去人(けしびと)」、「喰人(くらいびと)」。
「消去人」は森羅万象何者でも消すことができる力。神様を消すこともできる。
「喰人」は消去人同様、あらゆるものを消すことができるが、復元はできない。
「化人」は目を欺くもので、対象物を自らにコピーする力です。
ウカちゃんはこの「消去人」あるいは「喰人」に消された可能性が高いという。
太宰府の天神・菅原道真も探しているというから、福岡県内では大きな事件となっています。
そんな危険人物がいるかもしれない中で、清水原からのお使いを頼まれた玉城は、黒ずくめの針金みたいな男、福本勇魚に出会います。恵比須のカミゴらしい。
それを報告しても、清水原は消去人のことで頭がいっぱいなので取り合ってくれません。
一方、碓井は弁天さんに「八坂神社」というキーワードをもらいました。亜弓は道祖神を探して一時行方不明に。
亜弓不在のままで会議を行う清水原、玉城、碓井の三人。そこで二人は清水原のとある過去を知ります。また、彼が博多に来て大黒さんのカミゴになった経緯は、亜弓が原因であることも知ります。
すべてを聞き終えた玉城と碓井は大黒さんの元へ行き、ウカちゃんを消したであろう「消去人」が大黒さんのカミゴになったばかりの女の子であると突き止めます。
その夜。ついに、消去人が姿を表して――



長くなりました。ざっとまとめるだけですごい情報量ですね……内容はシンプルなんですが。ここまでねじくれるとは思いもしなかったです。
小谷杏子の書く話は難しい、読めない、よく分からないと言われるんですが、天神さまは特にこの三つが揃ってるような気がします。
個人的にはアクションシーン(数少ないアクション)を書くのが楽しいです。
霧咲や祥山がパワー型なのに対し、清水原や玉城が戦闘向きじゃないので博多でどう暴れさせようか悩んでいます。
清水原はあの霧咲に育ててもらったようなものなので、ある程度の軽業はできます。パルクールとか、ゲームなんかの動画を見て研究してます笑
多分、これから博多でも黒崎でも大暴れしてくれると思うので、そのときは楽しみたいと思います。
天神さまもいよいよ折返しを過ぎました。あと10話ちょいで終わります。
ここから天神・菅原道真がどう関わっていくのか、見届けていただけたらなと思います。

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