最近J・テニエル描くアリス・リドゥルが臭い。紙とかのでなくて多分、正しい百年前の英国のガキ臭がする。『アリス』シリーズのアリスさんとリアルエルシーとは別物だ、と言ふエビデンスを多数持ってこられても匂ふものは臭ふ。
私はまうだめかもしれない。
モックタートル いはゆるカイギュウは象の仲間であるがクジラは肉食の牛と言ひ張っていい奴である。『鏡の国の~』の方に出てくる赤のクィーンが進化に関しディシプリンかましてゐるやうに、我々は草葉の陰で爆睡こいてゐる …チャールズドッドソンと言ふ場合、作者キャラはドードーと白の騎士の二種類あるので
ドードーに乗った白い騎士の夢の中で(なんか最近頭が悪いのです)。
「クレタ島の人はうそつきだ」とクレタ島の人が言った。
このばあひ、これを言ったクレタ島人の情報が正しいかはわからない。
アト・ド=ヴリースによれば、クレタ島の土人が、植物の神のなんぞを出して、「ゼウスの墓」と言ひ張ったので、ソレが拡散された先のヘレーニス文化圏で、クレタ島人=嘘つき観ができたらしい。ソレが収録の新約聖書、テトスの手紙1:12で広まっちゃったらしい。それを言った土着の対象化ができるエピメニデスさんは魔道士さんらしい。
その「此岸は絶対者の見る夢」と言ふキリスト教的な世界の見方を徹底的に踏まへた上で、かの吃の数学者!!がやった「赤の王の夢の中でアリスが見る夢」といふ、エッシャーの絵みたいな構造は、…荘周の胡蝶之夢、キャロルがチャールズ・ドジスンの殻を突き破って、確か後にゲーデルが、数学のみの理屈が、数学でもって正しいか判断はできないといふの以上のアレを、やっちまった可能性。あったらいいけど。
ハンプティ・ダンプティ 宇宙卵であり、その墜落(ついらく)はサタンの堕落(だらく)を表し、Proud(高慢)を指すので『鏡の国の~』で彼は当時の「うざい貴族しぐさ」として指一本でアリスと握手せん(リアルあれな貴族は二本指)とし、オックスフォードの恐るべき言語学者の、言語のリテラシーは偉大だが、算数が苦手、と言ふのの戯画化として、『ジャバウォックの詩』の冒頭に関するH・ダンプティの解説の方が前のC・ドジスンの解説(二十三歳当時、まうちょっとアングロサクソンみのある詩を書いてた)より深い割にに「365-1」程度が解らず、そして正体は弐匹の親ぬこダイナである(可能性が適当に示唆されるだけ)。
日本人的にクィーンプリックス(棘)はいいと思ふのだが、うーん。薔子女王様みたいな。九つの棘を持つとか、几帳面で形式ばってる割にぺダンチックで、ガヴァネスっぽいアレ。
Queenに女王と王妃の両義がある。うぅっ。
いいけど「ビショップは敬してこれを遠ざく」(代用として象を置く)クリスチャンな作者が、さう言ふ世界観、Passionflowerも自粛してTigerlilyにしたとかのスタンスで、グリフォンは良いと言ふのが。
赤のクィーンはリドゥルさんちのガヴァネス プリケットさんがモデル説がある。生徒から「プリックス」と呼ばれたプリケットさんは、こっちの「吃音症でイケメンの数学者」となんぞの関連があると言はれたが、その二人の間にさう言ふ関係は一切なかった。そのアレは、「可愛い子供」は大好きなのだが、他のガキはだめと言ふ差別観を持ってゐるので、その時代の現地へ行くと、下手するとあれな娘をナニするC・ドジスンを見れる可能性があるでいいらしい。
その白の騎士は発明家であり、訳の分からんものを作ってゐる所で福田恆存説の、絶対者と科学の発達が(で良いと思ふんだけどなー)
また、ルイスキャロルとは別の幼女好き伝説に彩られるらしき、押井守(ファンが傳へる所によればリアルよりも「うちの娘ちゃん大好き」度が高く、子供に会ふ機会がないことになってゐた)と言ふ方によれば、馬に乗る士大夫であるナイトの武器は、メイスとかフレイルなどの打撃系に限られ弓矢は下賤なので使はず、プレートメイルアーマーで戦場へ行って、負けるっつうても敵方の捕虜となるだけで金払へば生きては帰ってこれる、ほぼ無敵のものであったとか(何故か『宮本武蔵 双剣に馳せる夢』)。
W・ギブスンのサイバーパンクからスティームパンクあるいはネオヴィクトリアンが出とるなぁと思ってゐると、M・ガードナーが、ARを作る際の初期のアバターで、マッドハッターとマーチヘイアとアリスとドーマウス(ウォンバット説がある)がどうのと言ふのを紹介してゐた。
羊飼ひが、グリフォンを倒すといふドイツの詩の原典がー。
『エスプランディアンの武勲』(千五百十年AD)からの「肉弾娘とグリフォン」をあれするか―、うー。少なくともそれの他、グリフォンに関するデフォに「鉱山の近所に棲息」と「絶対者を拝む人の守護者」が出てくる筈。Esmeut(鷲鷹系の糞を指す、ノストラダムスの頃のハンター用語)は、「エムー」なのでエスムートと言っておけばオリジナルっぽくなる(ラブレーの本なんて誰も読んでない)からそんな感じで、『フィジオロゴス』ではグリュプスは猛禽扱ひださうだし、うむっ。なほそのうんこの呼称はググるとラブレーの本がHitする。
雅歌5:10~11 「わが愛する者は白く輝き(岩波訳では色が抜ける)、かつ赤く、万人にぬきんで/そ(彼ぴ)の頭は純金のように、その髪の毛はうねって(の原語タルタリームは「ナツメヤシの花序」の先っぽの黒い様と言ふのが岩波訳)いて、からすのように黒い。」のカラーリングがダンテの説くグリュプスのネタ元といふことになってゐる。
グリフォンはアリマスポイ人と戦ってゐる。アレは金属がある所でもふもふしてゐるらしい。
プロトケラトプスの化石を見てドラゴンだつうてアレしてた中央アジアかどっかの人の伝承がインドだかペルシャ経由でローマへ持ってかれて、悪魔の一種としてあれしてたのが、ダンテの辺で、肉色(赤みがかった白)の獅子と金色の鷲の姿を持つ、尊い者と表現され、キリストの表現1になった。
ボルヘスは中世のグリフォン像を矛盾してゐると指摘する。まだ悪魔としてのグリュプスは現役であったらしい。荒俣宏『世界大博物図鑑』鳥篇では、ダンテ以降に善なるものとなったと指摘する。てふか荒俣先生以前にマルコ・ポーロも猛禽扱ひだったらしい。
ジョン・マンデヴィルによれば、グリュプスは八頭の獅子より大きく、百羽の鷲より逞しい。
ダンテの『神曲』は、野郎が地下を彷徨ってアレとかソレとかを見て何する話であるが、L・キャロル『不思議の国のアリス』も、七歳児がまぁ地下を彷徨って、アレする話である。さらに両方、グリフォンが登場する。
Vorpalblade 『ジャバウォックの詩』に登場する剣らしい。作者先生が「このタームの説明は無理」と言ってゐる、モード・スタンデンさんとやらが書いてあるぽい資料に彼女の名前がない。
J・テニエルは普通のソードで、
ピーター・ニューエルのソレは作品をぐりぐり貫くコルクスクリュウ(ワインオープナーでいいです)の形をし、
高山宏訳の文章に出てくるフレドリック・ブラウン「ナイトオヴジャバウォック」売られてる方の邦題『不思議な国の殺人』に出てくる、組織Vorpalbladeの訳名、2019年版(亜紀書房刊)は「るろうに言の刃剣友会」。これは多分、鏡の国のアレだから、その剣の斬る處が逆さ、ですかねぇ で良いと思ふんだけど。最近「おろー」とか「読んでゐないのでござるよ薫殿」とかがしっくりこん。ちなみに1980年の『鏡の国のアリス』(東京図書刊)は「こおばえ剣友会」
名詞にして動詞はその辺にあるわけだが、Snickersnackとか、Snicker'sneeとかはそんな感じの、大型ナイフとそれで斬る動詞らしい。翻訳できるかってんだこの粉末うんこ!!
アリスと言ふ名前のキャラクターがチェーンソーを振り回すゲームがあった気がするが、アレはまぁ、ある種ちゃんとしたオマージュであったわけか。
謎の狗龍傳 k ユダヤ人といふかアラビア半島の人も狗嫌ひらしい。イスラム関係のドラゴンに狗みがあるかはよくわからないのだが、ヘブライ語でジャッカルが「Tan」ドラゴンが「Tannin」なので、長虫系ならしいヘブライドラゴンが、伝播と他した先のキリスト教圏で、肉球が付き兎唇を得犬耳を生やし、狗龍になった。英国人に狗ヘイトは見られない筈であるが、『不思議の国の~』では、世界観を間違へてゐるやうな犬(一切喋らないしわんこわんこしてゐる)が登場する。偶然か緻密な計算かは不明である。