BUN-YIP オーストラリアの怪物 発音はなぜかバニップの他「バニヤップ」とも。
普通の子牛大かそれよりちょいでかいくらゐ。水中に潜み、人を喰ふ。一つの頭、耳あり。黯灰色の羽がある他、カルニヴォアなので何も見られない。
淡水の 旱でも水の絶えないやうな所に住む。
パルオレン川の辺の土人によれば、「死、疾病などの不幸を巻き起こす」
なんかウナギをばこばこ送って、適当に鰻を捕獲してるをっさんが帰る家で待ってる奥さんを捕獲するとか、と言ふナニをする。B broughsmythがノーツ・&キーリスに寄せた文章によれば、ウィリアム・バッキ―さんといふ方がバニップをやっつけようとしたら土人に止められたとか。
Toorroo dun(人をハグして死ぬまで抱き続ける)とか、Mulgewanke(モレイ河に棲む 鳴き声を聞くとリューマチになるとか)とかはいいや。
實吉達郎大先生は疑問を呈しつつヒョウアザラシ説を紹介(『不思議ビックリ世界の怪動物99の謎』文庫の方p156)してゐるが、南方熊楠は柳田國男への往復書簡で、a陸封型ジュゴン説b海豹説、を紹介し、cサメが淡水でも結構遡上できるからソレの可能性を上げてゐる。(南方熊楠全集第八巻 p101 明治44年九月)
藤川隆男によれば、バニヤップの正体で、「ディプロトドン」説があったらしい。(妖獣バニヤップの歴史p176)水棲有袋類は南米にしか棲息してないのだが、豪州有袋類が水辺へニッチを広げても不思議はない。
J・ダイヤモンド説の家畜に都合のいい生き物
aなんでも食べるbすぐ大人になるcどこでもこますd大人しいeなんか興ったらみんなでぢっと待つfて言ふかαを頂点とする群を作る。
正田陽一説
aαを頂点とする群を作る
b雄が旦那様の、なるべく長期間同じ番ひの生活をする
c大胆で人に慣れやすい
d雑食性といふか広食性
e環境の変化に対応し、慣れやすい
f鈍くて性格がおとなしい
ミノノハシの可能性
『天空の城ラピュタ』絵コンテと資料にならんが『もののけ姫』絵コンテ あと『風の谷のナウシカ』単行本の七巻の辺と『シュナの旅』
「十七世紀にタスマニアで絶滅した原始哺乳類」「ヨロイのような尻尾」をもち水中生活をする。他一切が不明。
真獣類である 妥当(真獣類はジュラ紀後期のとっかかりから)
有袋類である。南米にゐるミズオポッサムは、水中生活をする。育児嚢は括約筋で閉ぢる。
他である。カストロカウダは、ジュラ紀の支那にゐた卵生の生き物で、川で魚等を食ってた。二十世紀後半辺に石川県で、白亜紀初期の地層から、獣弓類の最後の生き残りキノドン類の端っこに位置するトリティロドンが出とる。
プレスタージョンの手紙によれば、インドのどこぞにすむアマゾネス的な人は、馬の如き魚を使役してゐるといふ。ソレは夜中は水中にゐるが、昼は陸上で使へる。あと同様な、牛とか未っぽい魚もゐる。