***それぞれのその後***
登は、茨城県のサッカーの名門国立T大学2年、サッカーU-23 日本代表として活躍しています。
登は亡くなったのでは?
一体どういうことなのか⁉
義母綾香を忘れる為にこの3年、以前にも増してサッカーに取り組み、見事に代表チームに選ばれたのです。
あの二俣尾の事件⁉事故⁉
何故⁉あんな事に?
ですが?あの時の事は、恐怖として頭の片隅に有り⁉恐怖で眠れない時があるのです。
「あいつよくも俺を!😣」
そして司と慶子とは、学校も別々になった為に、あの二俣尾の旅行以来会っていません。
「…………」
瑠璃は、元々父親譲りの天才肌……
その為本宅の兄達を横目に、見事国立大学最難関の東京大に合格❕
実は…本宅の長男には自閉症と言う障害があるのです。
両親の心配をよそに、次男はわんぱくで小学生の頃は、成績も良く両親の期待を一身に浴びていたのですが……
中学生頃から成績も落ち始め気が付けば、やっとの事二流大学に入るのが関の山……
次男には期待を寄せていたのですが、成績が振るわずガッカリ😞……
それでも銀行家としてのノウハウを叩き込めば何とかなるのではないかと高を括っていたのですが???
とんでもない誤算で頭を抱えていた所なのです。
そんな本宅の子供達をよそに今となっては瑠璃は、父の唯一の期待の星となってしまったのです。
世襲制を万全なものにする為にも、本宅の次男では到底役不足……
本宅の本妻麗子は、瑠璃なんかにこの銀行は任せられないと、徹底抗戦状態だったのですが―――
次男のあまりの不甲斐なさに、最近は、優秀な瑠璃に頼るしか無いのでは⁉と諦めム-ド……
存続の為には已む無し、とあきらめに似た期待を寄せているのです。
瑠璃は、大学卒業後は大手都市銀行で3年間修行した後、富士岡銀行に戻り父の元で父の右腕として働いているのです。
そして最近は会社の有望株社員の大樹と、父の進めもあり付き合いだしたのです。
瑠璃は最初は、{嫌だな~こんな不細工な人}
一方の大樹は{嗚呼…なんてステキな人なんだろう!}
大樹は、関西地方の老舗銀行の三男さんで、一流大学卒業後この銀行に入行してきたのです。
瑠璃も最初は、父の進めもありイヤイヤ付き合いだしたのですが、最近は、会うのが唯一の楽しみになってきているのです。
登のような万人を一瞬にして魅了してしまうオ-ラは、ほんの一滴も見当たりませんが……
一緒にいて楽しいひょうきんな、決してお世辞にもイケメンとは言えませんが?
それを取って余りある知性、素晴らしい人間性に……
{この人とだったら結婚しても}と密かに思う今日この頃なのです。
一方の大樹もこの神秘的な清楚な美しく知的な瑠璃に、最初からハ-トを撃ち抜かれていたのです。
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