馴染み深い朝に、見慣れない幼馴染。
世界観の紹介やありきたりなラブコメ展開を織り交ぜながら、二人の関係について語る回です。
今回重要な要素といえば、天球都市世界では生物学的な個人の特定手段がないということでしょうか。
現代ではDNAや免許証や保険証などで個人を特定していますが、中世的では、宗教や哲学によって、感性や記憶(罪の告解)を寄る辺にしています。
革命によって宗教的な道徳観や存在論を廃した現在の天球都市世界ではありますが、現代のように個人を特定するための技術は不足しています。
そんな狭間の状態で、女になったジェニスをジェニスとして特定するためには、前時代的な判断に頼るしかありません。しかし、それが万人に通用するわけではないために、ジェニスの身分が危ぶまれているのではないか。
前時代的なエロハプニングの裏では、ジェニスという個人をどこで定めるのかという問いが展開されている。
というのが、今回のお話でした。
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次回更新は3月12日(火)18時投稿予定です。