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久しぶりに、『ヨルボーと僕と』の後書き

あらすじ――
小学三年生の『僕』はある日ヨルボーと呼ばれる八百屋の老人と出会った。ひょんなことから八百屋に通い詰めるようになった『僕』は、ヨルボーが語る登山の話に心惹かれていく。

 随分前からカクヨム甲子園を見据え、書いた本作です。かなり時間がかかってしまいました。最近近況報告は全くしていかったので、死んだかなと思われた方をいるのかも(いてほしい)。

 さて、書いた経緯について説明していきますか。今まで投稿した自分の作品は、所謂ファミリー物が多いです。書いていると、謎の因果律が働き、家族の関係をどう見るかみたいなテーマに落ち着いてしまいます。そこで、今回は家族は関係なくした赤の他人に焦点を当ててみました。

 まあ、しかし作品を見てもらえると分かる通り、これ結局家族がかなりかかわっています。何か癖みたいなものなんですかね。よくわかんないです。

 そう言えば、話は変わるのですが、この作品を書いていて文章の構成にかなり迷いました。

「僕は放課後両親がいない木曜日に決まって、ヨルボーと話した。ヨルボーはその時間は大体カーテンが掛かった奥にいた。一応カウンターにいる時も見たことはあるが、暇そうに頬に手をついて座っていた。奥ではいつも登山用品の整備をしていた。野菜を売っている時は客に対してでさえ、峻別の態度をとるのに、手入れをしている時は真剣で、当時の僕でさえ、一歩下がって見ていた。」

 この段落から始まり、ヨルボーと僕が実際どんな交流をしていたかを書いています。ですが、最初は「ヨルボーは八百屋の前に登山家だった。……ヨルボーはまた夢を持った少年だった」などと段落の始めに書いて、ヨルボーがどんな人間なのかについて焦点を当てていました。

 正直そんな変わらないと思いますが、テーマを考え直し、変えることを決意しました。あくまでも、ヨルボーを語る回想であるが、これは『僕』の物語であると、そう踏まえたつもりです。

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