サイバーセキュリティ小説コンテストの最終選考の結果が本日発表になり、拙作『ハクスタジア』が、スポンサー賞である「マイクロソフト賞」を受賞してくれました。わーぱちぱち。
https://kakuyomu.jp/info/entry/cyber_security_20181220応援していただいた皆様、
「面白い」と言ってくれた皆様、
時間を割いて読んでいただいた皆様、
とても励みになりました。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
また主催者であるJNSAの方で企画された企業見学会やメールでの質問コーナーなどのツールも大いに活用させていただきました。
その際お世話になった方々にも、心より感謝を。
……といっても大賞ではないし書籍化するわけでもないのにあまり大仰に書くのもどうなんだろうって気もしますが、せっかくなので少しだけ所懐を。
この『ハクスタジア』は、初めてコンテスト応募用に書き上げた小説であり、初めて完結させた作品であり、初めて与えられた「お題」から練り上げた作品であり、そして初めて評価をもらえた作品と、初めて尽くしの作品になってくれました。
だらだらと小説を書き始めてまだ1年なので、当たり前っちゃ当たり前なんですが。
お題の「サイバーセキュリティ」。
なにそれ美味いの?っていうところから始まり、とりあえず「主役はやっぱ可愛い女の子ハッカーっしょ」と安直に決めたはいいものの、どんなテイストで書くべきか、そもそも何が求められているのか、ファンタジーがギリギリ許される境界線はどこなのか、などの想定がなかなかに難しく、書いているうちに自分でも「これ面白いのか? 面白いよな? いや微妙か? サイコーだよね? あれもしかしてつまらない? ダメだ死のう」と、悶々として頭を抱える日々でした。
天才型のスター選手よりも地道に努力を重ねてきたタイプの選手の方がコーチングに向いているというのはよく聞く話ですが、これと似た話で、難しい専門知識をかみ砕いてフィクションに意訳することはズブの素人が脳汁垂らしながらやった方が上手くできるはずだ、という謎めいた自信だけを胸に秘め。
小説巧者の方々からしてみれば呆れてしまうであろうアクロバット飛行からのハードランディングな進行にはなりましたが、とまれかくまれ、なんとか無事に着地できてよかったです。あまつさえ賞までいただけるとは。
最初は敷居が高いと感じていた電脳世界ですが、知れば知るほど面白く奥深く果てしない、リアルでシビアでワンダーで、エンターテインメントとして相当優秀な舞台装置なんではないかと思うようになりました。
「お前は根がマジメ過ぎる」と近しい人ほぼ全員に言われる(たぶん正解)自分のような柔軟な発想が苦手なタイプは、お題があった方が上手く書けるのかもしれません。
と、そんな感じで。
本作のキャラクター達には愛着もあるのでいずれ続きを書けたらな、なんて思いつつ。
今日はとりあえず自分へのご褒美にスパークリングワインでも開けて、それで次の作品に気持ちを戻します。(いい加減プロット固めんと……)
次こそは。