劇場版「ぼのぼの」がYouTubeでプレミア公開されたので視聴した。
「楽しいことはなんで終わっちゃうんだろう」というぼのぼのの問いに「苦しいことも終わるため」と答えるスナドリネコさん。全てのものは終わる。それなら何のために生まれてくるのかと疑問に思うぼのぼのに今度は「見るため」と答える。
この「見るため」という言葉に、私は泣いた。見るために生まれてくる。見るために生きる。それ以上、なくていい。いい世界にしようとか、幸せになろうとか、そんなんじゃない。
私は見るために書きたい。見ているようで私には何も見えていないから、書くことで見たい。生まれる理由が「見るため」なら、書く理由も「見るため」だけでいい。
教訓も思想も意味もない、「見るための言葉」。それって、写生のことなのかもしれない。
俳句を通して世界が見たい。私たちは見るために生まれてきたのだから。