という訳で無事に完結しました邪神任侠2nd season!
今回は「全員悪役」みたいなコンセプトで書いてみました。今の時代に対して感じている不安や、不満みたいなものも1999年という舞台を使って書いています。それぞれ事情があってままならない中もがいている。そして全員が「これで終わるつもりはねえぞ……!」と苦味を噛み締めている。そういう強く生きる人間の世界なのです北海道。
邪神任侠で描かれる禮次郎の活躍は正統のヒーローではなくて、あくまで悪人として人の世界を守ろうとするそれなんですよね。
そんな彼だからその周囲も当然悪役だったり破綻者な訳です。
禮次郎が八方塞がりの中なんとか世界を守る! 世知辛い!
あと禮次郎が組一つ率いるにあたって動機になるのが今回の事件ということで、もやっとした終わり方にしてしまったかなあと不安になっていたりします。書籍をエンタメとして徹底させた分、webで実験的なことをしたくなったんですよ。これで得た知見を次回以降に活かせますしね。もやっとさせると作者側が逆にもやっとしちゃうという
こっから「やるしかねえ!」になった禮次郎がグレーターヤクザとして八面六臂の大活躍を始める為の溜めにしたいところです。
だから3rd seasonは禮次郎が生きようって思える話にしたいですね。
技術面の話をすると2nd seasonは書籍化作業と平行だったので、わりと細かい部分練る暇がなかったのと、最初に予定していた話から大きく変化させてしまったので、毎回アクロバット続きでした。
自分が得意なストーリーテリングで、ノープランの中をどこまで回せるかに挑戦する斬新(婉曲表現)な試みに付き合ってもらってしまった形になります。
書籍化で編集者様の手でバリバリ鍛えられた技術や筋力でどんな離れ業が可能なのかを知りたかったんですよね。
お付き合いいただきありがとうございます。毎回ワクワクしてもらえましたか? ワクワクしてもらえたなら俺はそれで満足です。
性能試験が終わったので、次は実運用の試験です。
まずは鈴森君コラボ、続いて限界集落オブ・ザ・デッドコラボ、そして3rd season。
これらに2nd seasonで試験した技量限界を踏まえた上でのプロットをつぎ込んで、完成度の高い仕上がりにしたいと思っています。書籍に近いアプローチですね。
ともかく今回はここまでです。
次の禮次郎たちの冒険も楽しみにしていて下さい。