陽向にいると、じわりじわりと額に汗が滲む季節になりました。エアコンの具合が悪く、今年はどうやって夏を越したらよいものか――と悩んでおります。
さて、皆様に残念なご報告をさせて頂きます。実は先月の中旬から家族全員が体調に何かしらの不調を感じており、遂に医師の診断を仰ぐことになったのですが、悔しいことに悪い結果が出てしまいました。
診断結果は「結核症」とのことです。父母は隔離病棟に入院を余儀なくされ、私は潜在性結核感染症(LTBI)という診断が下されました。結核症の発病過程は他の病気とはやや異なるようで、「感染」と「発病」といった区別があり、私自身は「感染」はしているが、他者に結核菌を伝染させることはないとのことです。が、加えて発覚した糖尿病の件やうつ病の件もあり、膨大な量の薬を服用しなくてはならない辛い状態にあります。
「結核なんて昭和期に撲滅した感染症だ」と考えていましたが、決して死滅した菌ではなく、高齢化社会になるに伴って発症傾向が高まっているらしいです。また、この感染症に対して、社会や世間が取ってきた対応は厳しい歴史として有名でもあります。今でもこの肺病への恐れは根強く、ネットワークで簡単に情報を得られる現代においても漠然とした不安を抱いている方も多いのではないでしょうか?
実は直ぐにでも活動休止をご報告しなくてはと考えてはいました。が、家族が次々と倒れてゆく様を見、また、彼らが口々に誰にも言わないでくれと懇願したこともあって、漠然とした不安や恐怖の余りに打ち明けることを先延ばしにしておりました。私自身も結核症に対する偏見のようなものを持っていたのです。ご報告が後手に回り、また、曖昧な返事でご心配をお掛けして申し訳ございません。深くお詫び致します。
難病の発覚やパソコンの故障といった受難が重なり、正直に申し上げますと私自身もかなり精神的に参っている次第です。あくまで、潜在性結核感染症ということで入院こそしていませんが、慣れない生活や各所への手続きなどで、筆を執る余裕がない状態です。とはいえ、小説に携わることは私のライフワークでもあり、これを機に手を引くつもりは毛頭ございません。ただ、しばらくの暇を頂きたいと存じております。どうか、ご容赦くださいませ。
結核とは恐ろしい病気です。が、決して治らない病ではありません。また、正しく応じれば感染を広げる心配もありません。医師と行政の指導を受けて安全な治療を続けていきたいと考えております。今後も至らない活動を優しく見守って下さることをお願い申し上げます。それでは失礼致します。