推しの子の実写化が発表されましたね。
以前にちらっと話題に上がっていた情報通りのキャスティングで、どこから情報が漏れたのでしょうか。その人は大丈夫なのでしょうか。
ネットではマイナスな意見が多いように感じます。
紙媒体のものが実写化するハードルと、アニメ(映像作品)までいったものが実写化するハードルは後者の方がかなり高いように感じます。
原因は、見る人の正解の幅が狭まるから、だと思っています。
以前とある舞台を見に行った時の話です。
私は一人の役者さんがとても気になりました。その人が下手なわけじゃありません。むしろ上手い。その舞台の世界観や空気を作り出していました。でも受け付けないのです。
原因は単純でした。
自分の中に構成されたキャラクターの解釈から外れていたから、です。
映像化され、何度も見た作品でした。自分の中に、このキャラクターはこうあるべきという「正解」が細部まで作り込まれています。
だから少しでも違うその演技が受け付けられなかったのです。
逆に、同じ舞台でも自分と近い解釈をしている役者さんの演技は、原作にないセリフでもすんなり受け入れることができました。むしろ好印象が残りました。
アニメ→漫画→小説と、公式からの情報が少ない作品ほど、受け取り手の想像力にゆだねられ、その分「正解」の幅も広がります。
逆に、アニメなどの映像作品までいくと、その見た目も、声も、動きもすべてが確定します。それだけの情報があれば、キャラクターへの解釈も明確になり、正解の幅も狭まるのではないでしょうか。
ビジュで心配してたけど、映像では気にならなかった、むしろ良かったなんてこともあると思います。動いてこその映像作品です。
作中で実写化を皮肉った描写がある推しの子。作中の2.5次元舞台のように愛ある作品になることを願っています。