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感想という「創作」

 創作に本腰を入れるようになってから、書くことと並行して創作者の方々の作品を読ませていただく機会も自然と増えて。
 私は、読ませていただいたお礼として、作品に対して必ず感想を送るようにしているのですが。最近ふと、思うことがあるのです。
 感想=創作だな、と。感想を書く ということは(画面越しとはいえ)直接創作者・制作者に届くわけで。自分が何を感じたのか。受け取った側が何を感じるのか。何を思うのか。そんなことをイメージしながら書いているんですが、これはこれで「創作」なんですよね。
 特に意識しているわけではないんですが、私が感想を書くと作者様から「詩的な感想で~」と返信をいただくことが多いのですが。つまり、
「私は感想を書きながら、詩を書いている……!」というある種の自己陶酔にも似た感覚に陥るわけです。
 (ちなみに。少なくとも中の人は、作者様から「感想ありがとうございます!」の一言だけで飛び上がって喜びます)
 ただ、冒頭で述べたように、一方通行的な感想ではあまり良いとは言えず、作者様の作品に込めたメッセージや、意図を汲み取る努力もしなければなと、思っています。……しなければいけないというのは、どこか義務感のようで違和感がありますね……。まぁ、そういう心持で位の感じで。
 これは以前Xに投稿した内容になるのですが、私が作品の感想を書く場合

・その作品をだいたい前半・後半に分ける。

・前半・後半それぞれで、気になったワード・セリフ等は控えておく。
(何か、別の言葉や例えで表現できないかも考えておく)

・最後まで読んだら、全体を俯瞰してみて作品全体のイメージと↑のワード・セリフ等と絡めた感想を書く。(タイトルに絡める場合もあります)

 全部この書き方、というわけではありませんが、大体こんな感じで感想を書いています。
 ここだけの話、感想を書き上げて送信や公開のボタンを押す瞬間は非常に緊張しますね。「どうか……作者様に届け! 一言だけでも良いから!」と祈りを込めて押しています。
 自分の新しい小説を公開するとき以上の緊張感が、そこにはあるといっても過言ではないでしょう。

 感想=創作なら、感想=創作=作品でもあると考えれば、すとんと腑に落ちる感覚はありますかね。
 とまぁ、今回はこんなかんじで。上手くまとまってないかもですが、なんか無性に吐き出したくなったので書きました。
 ざーっと斜め読みするくらいの感覚でかるーく読んでいただけば幸いです。
 それでは、また。

5件のコメント

  • 他の方も仰っていたように、ドルチェさんからいただいた感想は詩文的だなと思っております。幻想的な詩文でありながらも、作品の中核を見つめられている……と震えます(勿論良い意味で)
    感想というものは、ある種の創作物だと当方も考えております。そしてその創作物はおそらく、最も書き手の創造性や感受性が反映されているものだとも。感想をいただけるということ自体嬉しいですし、読み手が書き手にも転じる、感想という名の創作物を読むのも大好きです。他者から与えられる感想から何度気付きを得たか分かりませんし、多角的に見たらそう受け取れるのか……と自分が持ち得ない視点と観点からくる感想には舌を巻きます。───感想ってしゅごい!

    なにが言いたいのかよくわからなくなってきましたが、ドルチェさんからいただいた感想……本当に大好きで何度も読み返しております。ありがとうございます。
  • コメントありがとうございます! とても嬉しいです。
    私も、何度も何度も読み返してどう書けば上手く伝わるか
    考えていたら、一日経っていました……。
    読み手が書き手に転じる……この言葉にハッとさせられました。
    確かに、感想を書くのは書き手でなければできないですね……。
    感想を書いて、「ここの意図が伝わっていて、嬉しいです!」
    という旨の返信をいただくと、「やったぜ!」と
    まるで勝鬨のようにガッツポーズなんですが、
    読み手と書き手。感想を書いたらその立場が逆転することもあって。
    これぞまさに、ウィンウィン! 
    イェア!(深夜テンションにつきお許しを……。
    私も、とある作品を友達に読んでもらったところ
    「ここが気になる」という点を一つ上げられたことがありまして。
    それまで、感想をいただく際には特に触れられたことはなかったので
    気にもしてなかったのですが(というよりは、作品上のとある対比としてあえてそうしていた部分です)
    見る人が見ればそう見えるのか……と思って、(本筋に大きく関わるわけではないので)後に修正しました。

    最後に。
    何度も繰り返しますが、感想を気に入ってくださってありがとうございます。その一言だけで、飛び上がって思わず天井に頭がめり込みそうになるくらいに嬉しいです。
  • 山田さんがかかれている「作品の中核を見つめられている」というのがびしっと刺さっています。(大きな声ではいえないのですが)すごい良かった!というご感想をいただいた場合でも、あれ?となることはありますよね……。当然そうなった場合は、こちらの筆力が足りないのだという自らに課す「精進」ですむのですが、
    逆のパターンで、作者側の想定をはるかにこえた読み込みをぶつけられると、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおとなります。

    山田さんは、レビューはおべべといっていて、私はレビューはラブレターといってましたが、ドルチェさんのレビューは、挑みですね!(*ノωノ)

    なんだろう。完全に挑まれている💛(良い意味です)

    作品に作品を返すというのが、「返歌(かえしうた)」のようですね。

    最高です!

    あらためまして、ありがとうございました。
  • 今回は、ペローに関する考察もすばらしかったですが、後半の鯨幕がささりました。やはり誰もこれまでとりあげなかった角度からこられると、弱いですね。ホレてしまいます。以後お見知りおきくださいましたら幸いです。
  • 虹乃ノランさん>コメントありがとうございます!

    山田さんからコメントをいただいた時、私自身もㇵッっとしました……。(感想をコメントした時点では、どういった経緯で書かれたかを知らずに読んでいました。)
    おぉ……挑み……なるほど、確かにですね。
    そういった意味では、骨を孕む は自分でも、とても挑戦的だったと思います。ここだけの話、半分ほど読んだ所で「この作品のレビューを書くのは難しすぎる(作品の重み・厚みに対して、レビューを綴ることを憚られているような難しさがある。)……」と半ばにして、筆を折りかけたのですが、これも一つの『挑戦』と思い、ああいった形のレビューが書きあがりました。
    山田さんのおべべも納得ですし、虹乃さんのラブレターもまさにその通りで。作者様が自身の作品に愛情を込めるように、レビューや感想もまた、愛情を込めて。なんなら、倍返し以上で返せるようにと思いながら、作者様へ届けるようにしています。
    返歌……。アンサーソングというわけですね。作者様が提示する作品に対するアンサーソング……返歌の例え、素晴らしいです。
    あの鯨幕は、コーヒー→黒、骨→白という安直な発想から、白黒→モノクロ→モノクロでイメージするもの……→鯨幕という形で連想しました。ご好評頂けていれば、幸いです。
    こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。

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