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ゲーム企業に学ぶ人生の選び方

 最近YouTubeでたまたま、有名ゲーム企業の会社の成り立ちから現在までが詳しく解説されている動画を見つけました。

 僕にとってゲームは、好きとか趣味というより、完全に生活の一部です。「寝る」とか「食べる」とかと同じレベルで「ゲーム」しています。昔からずっとやっていますね。僕にとってゲームは楽しいというより、やっていると「無」になれる精神安定剤です。

 だから、「あのゲームを作っている会社はどんな経緯でここまでのし上がったんだろう?」というお話にはとても興味を惹かれました。
 僕が見つけたその動画で解説されていたのは、今押しも押されぬ世界のトップに君臨しているあの「miHoYo」でした。「miHoYo」は『原神』や『崩壊:スターレイル』、そしてつい先日『ゼンレスゾーンゼロ』もリリースした、中国のゲーム企業です。

 まず「miHoYo」という会社の成り立ちが、中国人三名の「同人ラノベ制作サークル」から始まった、というのが面白かったです。
 その三名は、日本の「アニメ」「コミック」「ゲーム」を指す「ACG文化」というサブカルチャーが好きで、将来自分たちもそれに関わる仕事をしたいと思っていたようです。

 それから三人は「miHoYo」という会社を設立し、ゲーム制作をしていくことになるのですが、その当時(2010年代前半)中国ではまだ「ACG文化」が広く根づいてはおらず、なかなか思うように世間に受け入れてもらえなかったようです。

 そして「miHoYo」は決断を迫られます。
 会社の資金が底をつきそうになる中、妥協をして今の売れ線のゲームを開発するのか、それとも自分たちが敬愛する「ACG文化」を強く取り入れたゲームを開発するのか。
 最終的に「miHoYo」が下した決断は、後者でした。自分たちの「好き」や「やりがい」を表現したのです。

 それからも「miHoYo」は様々な苦難に直面しますが、決して自分たちの信念を折ることなく貫き通してきました。
 その後中国国内でも「ACG文化」が広まり、時流がついてくるようになります(僕の知り合いの中国の人も『ONE PIECE』とか大好きでした)。
 そして「miHoYo」は『崩壊シリーズ』や『原神』で、その名を世界中に知らしめることになりました。現在日本のゲーム業界を席巻しているのは、日本の「ACG文化」に影響を受けた「中国」や「韓国」からの逆輸入作品です。

 もし苦境に陥ったあの時妥協をしていたら、今の「miHoYo」はなく、我々が『原神』などをプレイすることもできなかったかもしれません。

「miHoYo」はたとえ険しい道のりだとしても、「自分たちが幸せでいられる」道を選んだのです。

 僕はこのことにとても感銘を受けました。
 僕が小説家を目指しているのも、同じような理由だからです。

 小説家として食べていくのは簡単なことではないと思いますが、少なくとも「創作をする楽しさ」とともに生きていくことができます。
 なんでもないことに削られていく人生では満足できないのです。

 たった一度きりの人生ですから。

2件のコメント

  • 自分の創りたいものを創る。
    流行りや、求められるものに寄せる。

    悩ましいですね。
    多くの創作者が一度は考えることだと思います。

    私も、やっぱり自分の創りたいものを創るほうかな。
  • カクヨムにいるとそれはかなり感じますよね。
    悩める書き手たちは多いことでしょう。

    僕も自分が面白いと思えるものしか書けませんね。自分が一番の読者だと思っているところがありますから。
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