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1シーンから連想しました。

甲乙丙さんのユーザー企画、
「1シーンから連想して物語を書く」コンテスト
https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054883868157
に参加しました。

精力的に活動しておられる甲乙さんのことは陰ながら応援しています。
その陰応援の一環として、企画に参加しました。


というわけで、企画に参加したので、いつもどおり自分の作品を振り返ります。


決められたプロットどおりに書くというのは、
カクヨムのユーザー企画でも、友人間の遊びでもやったことがあります。
しかし今回は、プロットで決められたシーンの続きを書くというもの。
これは自由度が高そうだ、と期待しました。
……がしかし、その自由を手に入れるまでの道で苦労しました。

岩を持ち上げている男と寝ている小人。
その設定の独特さに振り回されると、ありきたりな発想のストーリーに落ち着いてしまいそうに感じました。
それらをどのように活用して物語を作っていくのか、うまいアイデアを用意することが必要だと思いました。
しかしアイデアを出すのに難航しました。


この設定から想像する定番の裏切り方として、
「イワオが小人に害を与えようとしているふうに見えるけれど、実は小人の望んでいることだった」
という物語があると思います。
私もこの裏切り方を本筋と考えて、ストーリーを練っていました。
潰された小人が喜んで金銀財宝などをイワオにプレゼントする、とかそんな感じのを。

裏切るだけじゃなくて、そこからもう一歩切り込んでいきたい。
そう思って練ったのが、イワオのペットの話です。
これのおかげで話の中心が小人ではなくイワオに移り、小人がプレゼントしてくれるオチからは外れました。
じゃあどんなストーリーにするかって話になるんですけれど、結局てるてるドラゴンからずっとやっているような感じの物語になりました。
そのテイストの練習であり、手癖でもありって感じですが、
ともかく独特な設定に引っ張られることなく、自分の世界にストーリーを持ってくることができました。


そしてイワオに目を向けた後は、
用意された設定では蚊帳の外な感もあるタケミに焦点を当てました。
タケミにも岩との関連性を持たせようと思って、あんな感じになりました。
設定上の影が薄かった彼女もがっつり物語の主要人物としての存在感が出たので、
後は自分の好きなように話を展開してまとめて、めでたしめでたしと言って、おしまい。


今回は独特な設定に引っ張られて、いつもとは違う感じにならざるを得ないと当初は思っていました。
しかし終わってみれば、想像以上にいつもどおりの作品になっていました。
なにをやっても自分どおりの作品に仕上がるっていうのは、呪いめいて聞こえますが、それだけ自分の路線が定まっているという幸せの証にも感じました。
要するに、自信が増しました、っていうことです。楽しかったです。

2件のコメント

  • 企画参加ありがとうございます。

    自作品の振り返りって良いですね。私も真似しようかな。

    企画終了後、また総括として皆様の作品をツラツラと語りたいと思っていますので、その際はこちらの振り返りも参考にして書かせて頂きますね。
  • コメントありがとうございます。

    プロットを共有する企画では、自作の感想を書くことが重要だと私は考えています。
    同じプロットで書いているのに、それぞれ全く別の小説ができあがる。
    その面白さをさらに深めるためには、
    「プロットのこの部分はこうしようと考えました」など、
    各々が着目したり工夫したりしたところを表明した方がいいように思うのです。

    完成するまでの流れを見せることで、プロットを共有した他の人たちは、
    「こんな考え方をすると、こんな作品になるんだなあ」と面白がったり学んだりできます。

    せっかく同じプロットで書くのだから、それぞれの発想の違いについて詳しく見えるようにした方が断然楽しいと私は思います。
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