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ドクター・ポール

最近、CS放送の「ナショジオ」で、「凄腕動物ドクター Dr.ポール」ばかり見ています。Dr.ポールはじめスタッフの面々の人柄が楽しくてすっかり癖になってしまいました。動物ドクターと言っても犬猫ばかりではなく、周囲が広大な酪農地帯であるため、牛、馬、豚、羊などの家畜や、時にはラマやラクダやトナカイなども登場します。とりわけ印象的なのはほぼ毎回のように写し出される牛の妊娠検査のために自分の腕を肩まで母胎に突っ込んで探ったり、難産の介助のためにジャッキやチェーンを使って力づくで子牛を取り出したりするシーンです。それと、色々な動物の膿疱にメスを入れて死ぬほど臭そうな膿がどくどく溢れ出て来るシーンとか … 、最初のうちはどれも少し抵抗がありましたが、見慣れてくると自分でもできそうな気がして来て、こんな豊かな自然の中で暮せたらなあと羨ましくなります。ただ、ドクター・ポールは70歳台なのにバイタリティーの塊りのような人で、身体もピンピンしていて、とても真似できそうにありません。もちろん、気持ちの悪いシーンばかりではなく、愛犬や愛猫はじめ可愛らしいペットたちもいっぱい登場してきて、とても助かりそうにないほどぐったりした重病の猫や、事故で大けがを負った犬たちが無事助かると、嬉しくなって、ついおやつをつまんでしまいます。ただ、時には手の施しようのない場合もあり、安楽死を決断しなければならなくなると、こちらの食欲まで減退させられます。日本ならいくら重体で望みが無くなっても安楽死させるより最後まで付き添って看取ってやりたいという気持ちがまだまだ根強いのではないかという気がしますが、このあたりは、やはり彼此の文化背景の違いなのかもしれません。いずれにしろ、生命の素晴らしさや働く事の楽しさを毎回届けてもらっています。

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