今年から有給休暇を決まった日数、消化しなくてはいけなくなりました。そう言えば地元なのに松本清張記念館を訪れた事がなかった事に気付き、今さらですが行ってきました。
割と近い親族の故人が、松本清張氏と同時期に朝日新聞西武本社に勤めていたため、縁がないとも言えず、かと言ってあまりミステリーを読まない自分は清張作品を読んだ事もありません。舞台で見た「飢餓海峡」は面白かったなという程度。「砂の器」や「顔」は映像作品で何度か見ましたが……。
ミステリーを読まないのに書きたいなんておこがましく考えている自分がいて、参考になる事もあるかなという思いもありました。
記念館には直筆の原稿も。プロの作家の原稿を初めて見たのは感動でした。赤い色鉛筆で編集部の人(?)の書き込みがあったり、まるでつい今さっき書きあげたばかりみたいなリアル感。
「点と線」の企画展があり、構想を練った時のメモがあり、これもリアルでした。
さっそく記念館で興味を持った「或る『小倉日記』伝」という本を電子書籍で購入し、表題作を完読。(短い作品ですが(汗))私が言うのも本当におこがましいですが、素晴らし過ぎて……。簡潔に淡々と書いているような文の中にある悲劇。それも美しいんですよね。昭和のミステリー作家という印象でしたが、このような文芸作品を書いていたのは意外で、しかも今の時代にもマッチするところもかなりあるのに驚きました。
それに触発されて、というか、新しい短編を完成、公開しました。
「本当は強いコだから大丈夫」
それがこれかよ、という感じではありますが……(汗)。