「ギルダ、あるいは百年の空白」第5章3話完了です。
https://kakuyomu.jp/works/16817330650654309052近況ノート、少し間を空けてしまいましたが次話からいよいよ章タイトルどおり、裁判に入っていきます。
しかしこの収監以降の展開、会話がみっちりと続くせいか構成上どこで分けていいのか判断がつきづらいですね……この3話目も伯爵が登場する前後で分割しようかとも思いましたが、分けるのが正解なのか分けないのが正解なのかが今一つ判断つきかねてそのまま行く事に。しかし通常ですと1話あたり6000~8000字くらい、長くて1万字くらいのところ、改めて確認してみるとこの3話だけで17000字超えてたりしますので、何かいい感じのサブタイトルが思いついたら後々分割するかも、です……。
次の4話も同じようなボリューム感になるかと思います。長丁場となりますがお付き合いいただければ幸いです。
カクヨムに連載開始するまですっかり忘れていたのですが、本当にごく初期の構想では本章で扱う裁判の下りは丸々存在せず、ユーライカが亡くなって娘が遠くに旅に出て、辛い時代だけど時が巡ってまあ平和になりました、という予定でした(現状でいうと5章2話から次の4話までがまるっと削られてしまう形に)。ただそれだと盛り上がりに欠けるのではという思いがありまして、この裁判の下りを思いついた次第。これも元々あった方がいいのかそれとも蛇足なのかが判断つかなくて、削っても問題ないように書いて、そのシーンがある状態と無い状態でどちらでも発表出来るような原稿にしよう、とも思ってたはずなんですが、長編の分量にまで膨らんできた辺りで削ってもよいように書く、という腹案はすっかり忘れ去られる事となったのでした(本当に、この近況ノートに書くネタを考えていた辺りで唐突に思い出しました)。
この裁判の下りがもし影も形も無かったら、4章後半のユーライカの死去の下りなどももっとあっさりと流していたかも知れませんね……。
あと、今回の3話に限らずこの5章全体についてひとつ言い訳になるんですけど、文中で「アルヴィン王子の遺児」「アルヴィン王子の忘れ形見」という表現が頻繁に登場いたします。しかし、そもそもここまでの段階で当のアルヴィン王子の生死については作中で一言も言及しておらず、設定上も生死が物語のタイムライン上のどの時点で判明したのか(あるいはしなかったのか)の設定がなく、むしろ「生死が分かっていない」とはっきり明記すらしてある始末。なのにまったく何の自覚もないままに「遺児」「忘れ形見」という表現をバンバン使っている事に途中で気づいて、あれ?となったのでした。これだとすっかり作中でも王子が死んでる扱いになってるじゃねーか!というわけで、この辺りどう表記したものかと頭を抱えてしまいました……。
部分的に「アルヴィン王子のお子」という表現に差し替えたりとかして見たんですが、そもそも同じ語句が頻繁に重複しないように「遺児」「忘れ形見」と表現を織り交ぜて使っているところに、あんまりお子お子連呼するのもな……という思いにもなりますし、「落胤」という表現も文中で頻発させてますがこれも厳密にいうと正妻以外の子、というニュアンスがあって正確とは言えず、また時代劇っぽい・言い回しは高尚っぽいですがそもそも品のある表現ではない気がする・そもそも意味が通じてないかも・等々気になる点もあり今以上に連呼するのも気が引けるところ。なので存命の場合を示すような言い換え語がないか調べたりとか、いっそ作中どこかの時点で実際に死んだと確認されるような記述を挟んでしまおうか、とすら思ったんですが、web辞書的なものをいくつか見てみるに「肉親と離れ離れの子供」というニュアンスで使っても必ずしもNGではなさそうという見解を見かけましたので、ツッコまれたらそう説明すればいいかと決め込んでそのままにしておく事に……いや実際語句の意味としてそれで正しいのか厳密なところは分かりませんが、一応そこの問題は把握した上で敢えてそう表記しているのだと思っていただきたい……。